モース=ケリー集合論とは? わかりやすく解説

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モース-ケリー集合論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/29 13:26 UTC 版)

数学基礎論において、モース-ケリー集合論MK, : Morse-Kelley set theory)、ケリー-モース集合論KM)、モース-タルスキー集合論MT)、クワイン-モース集合論QM)、またはクワインとモースのシステムとは一階述語論理によって記述される公理的集合論の一つ。MKと関連の深いフォン・ノイマン=ベルナイス=ゲーデル集合論(NBG)は、クラス内包公理図式に現れる論理式の束縛変数を集合の範囲に制限するが、モース-ケリー集合論は、ウィラード・ヴァン・オーマン・クワイン新基礎集合論について提案したように、これらの束縛変数が集合だけでなく適当なクラスを含むことが可能なように構成されている。

モース-ケリー集合論は、数学者のジョン・ルロイ・ケリー英語版アンソニー・モース英語版にちなんだ名前であり、Wang (1949)によって初めて言及され、後にケリーの教科書 General Topology (1955)の付録で大学院レベルのトポロジーの入門として示された。ケリーは、自身の本のシステムが、トアルフ・スコーレムとモースによるシステムの変形であると述べた。モース自身のバージョンは、後に彼の著書 A Theory of Sets (1965)に登場した。

ZFCの言語における言明がNBGで証明可能であるのは、それがZFCで証明可能である場合かつその場合に限るという点で、NBGはZFC保存拡大である一方、モース-ケリー集合論は真の拡大である。クラス内包公理図式を有限個の公理で置き換えることができるNBGとは異なり、モース-ケリー集合論は有限公理化することができない。

MKの公理と存在論

NBGとMKでは存在論が共通する。議論領域真のクラスからなる。ほかのクラスの要素となるクラスを集合と呼ぶ。集合でないクラスは真のクラスである。原始的な原子文英語版(atomic sentence)には帰属関係や等号を含む.

クラス内包に関する例外と細かな点を無視すれば、以下の公理はNBGと同じになる。公理の記号表現には以下の表記法を用いる:

  • M 以外の大文字は、クラスの変数とする(外延性、クラス内包、基礎の各公理に現れる)。小文字は真のクラスでない変数を表す(∈の左側に現れるため)。MKは1ソートの理論であるため、この表記規則は単にわかりやすくするだけのものである。
  • モナド的述語 カテゴリ

モース-ケリー集合論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 16:26 UTC 版)

公理的集合論」の記事における「モース-ケリー集合論」の解説

モース-ケリー集合論を参照

※この「モース-ケリー集合論」の解説は、「公理的集合論」の解説の一部です。
「モース-ケリー集合論」を含む「公理的集合論」の記事については、「公理的集合論」の概要を参照ください。

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