Vと集合論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/22 09:20 UTC 版)
「フォン・ノイマン宇宙」の記事における「Vと集合論」の解説
ω を自然数全体の集合とすると、Vωは遺伝的有限集合全体の集合であり、無限公理の成り立たない集合論モデルである。Vω+ωはordinary mathematicsの宇宙であり、ツェルメロの集合論のモデルである。 κ が到達不能基数ならば、VκはZFCのモデルである。そして、Vκ+1はモース-ケリー集合論のモデルである。 V は二つの理由によって、"全ての集合による集合"とは異なるものである。第一に、これは集合ではない。各階層Vαがそれぞれ集合でも、その和であるVは真のクラスであるからだ。第二に、Vの要素は全て整礎集合に限られている。正則性公理は全ての集合が整礎的であることを要求していて、だからZFCでは全ての集合がVに属する。しかし、正則性公理を除いたり否定するような別の公理系を考えることも可能である(例えばen:Aczel's anti-foundation axiom)。このような非整礎集合の集合論は一般的に採用はされていないが、研究する余地はある。
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