メーター不使用(不倒、エントツ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/25 21:34 UTC 版)
「タクシーメーター」の記事における「メーター不使用(不倒、エントツ)」の解説
メーターを使用しないで客扱いをすること。メーターを使用しないで客扱いをすることは、通常の商売であれば商品の横流しや闇取引のようなものであるため、厳に戒められている。もしも国土交通省や地方運輸局に発覚した場合、たとえ不注意であったとしても、行政処分を受ける。 なお、業界では年配の乗務員を中心に、「メーター不倒」という言い方もある。1980年代前半頃まで使われていた機械式メーターでは、メーター本体やダッシュボード上に空車表示板(赤地に白抜きの「空車」表記)を兼ねたレバー(腕)やスイッチがあり、賃走時にこれを横倒しにする(外から見えなくする)事でメーターを作動させていた。そのため、メーターを作動させることを「メーターを倒す」と言った。すなわち「メーター不倒」とはタクシーメーターを使用しないという「ぼったくり」の意味である。 また、同様の意味で『ゲンコツ』(関東地方でよく使われる)や『エントツ』(関西地方をはじめ全国)という隠語もある。語源は、「ゲンコツ」は倒しておらず立てたままの空車表示が拳骨に見えることから、「エントツ」は“煙の素通り”から不算入の意、あるいは、表示板が立った様を煙突に見立てた、倒していない空車表示を隠すため空き缶(たばこの缶入りピースなど)を被せた様子が円柱が立っている状態(=煙突)である、などの説がある。神戸などでは、「トンボ」と呼ばれている。
※この「メーター不使用(不倒、エントツ)」の解説は、「タクシーメーター」の解説の一部です。
「メーター不使用(不倒、エントツ)」を含む「タクシーメーター」の記事については、「タクシーメーター」の概要を参照ください。
- メーター不使用のページへのリンク