メイン湾(ジョージバンク)の境界線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/18 20:17 UTC 版)
「マキアスシール島」の記事における「メイン湾(ジョージバンク)の境界線」の解説
カナダと米国は1979年、オランダのハーグにある国際司法裁判所 (International Court of Justice, ICJ) に、メイン湾内の浅瀬であるジョージバンク (Georges Bank) の漁業および鉱物資源探査を目的とした洋上の境界線画定に関する共同提訴を行った。このとき米加両国にマキアスシール島(およびノースロック)の領有権も確定させようとする意志があったなら、現在この島は米加いずれかに帰属していたかもしれない。だがジョージバンクでの漁業や鉱物資源では争っても、マキアスシール島については大きな変化を両国ともに望まなかった。 ICJ による判決でマキアスシール島の帰属も一緒に決定されてしまうのを避けるため、メイン湾内に画定される境界線の始点だけは早々に両国で合意して北緯44度11分12秒 西経67度16分46秒 / 北緯44.18667度 西経67.27944度 / 44.18667; -67.27944とした。この地点は1910年に確定していた米加海上国境線の終点とは一致しておらず数十キロメートル離れていた。その結果 ICJ 判決による境界線との間に連続していない部分が存在する。この不連続部分は米加両国とも勝手にマキアスシール島が自国領であると仮定した境界線を描画しているので、この2本の境界線に囲まれた海域がいずれの国に帰属するかが不確定な状態にある。両国の地元漁業者はこの不確定部分を「グレーゾーン」と呼ぶが、マキアスシール島とノースロックはこの「グレーゾーン」内に位置し、司法上の扱い等もあいまいな状態が現在も続いている。
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