マーティン・ロスコーとは? わかりやすく解説

マーティン・ロスコー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/03 10:00 UTC 版)

マーティン・ロスコーMartin Roscoe, 1952年8月3日 –)はイギリスピアニスト・音楽教師。ギルドホール音楽学校で教鞭を執る傍ら、協奏曲リサイタルでのソリストや、室内楽奏者としても活躍している[1]

経歴

チェシャー州のハルトンに生まれる。王立ノーザン音楽大学英語版にてゴードン・グリーンとマージョリー・クレメンティに師事[2]。早くからヴィルトゥオーゾとして受賞歴に恵まれ、1973年にはダヴァス金メダルを、1974年には the Worshipful Company of Musicians の銀メダルを、1976年には全英リスト・ピアノ・コンクールの銀メダルを受賞し[3]1981年にはシドニー国際ピアノコンクールに入賞した[4]

ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団BBCウェールズ交響楽団、マンチェスター・カメラータとは密接な関係を深め[2]サイモン・ラトルケント・ナガノリボール・ペシェクルチアーノ・ベリオヤン・パスカル・トルトゥリエアンドルー・リットンマーク・ウィグルスワースら世界の著名な指揮者と共演を重ねてきた[1][5]ウィグモア・ホールでは定期的なリサイタルを開いている。プロムスには6回、BBCの放送番組には300回、出演した。国外でも演奏家として評価され、これまでに香港シンガポールスペインスイス南アフリカ共和国オーストラリアアメリカ合衆国フランスなどの国々で演奏している[5]

学生時代にピーター・ドノホーとピアノ二重奏を組み、それ以来、共演し、録音を一緒に作る仲となっている。室内楽奏者としては、タスミン・リトルやエマ・ジョンソン、スティーヴン・イッサーリスマイケル・コリンズ、スティーヴン・オズボーン、チリンギリアン弦楽四重奏団、カルミナ四重奏団、ブロドスキー弦楽四重奏団、エンデリオン弦楽四重奏団などと共演してきた[1][5]

王立ノーザン音楽大学[2]ロンドン王立音楽院で教鞭を執った後、ギルドホール音楽学校の教員となった[1]。ベヴァリー室内楽フェスティバルやリブルヴァレー国際ピアノ週間の芸術監督に就任している[1]ハル大学より名誉教授号を授与された[3]

レパートリーと演奏様式

ショパンシューマンガーシュウィンメシアンショスタコーヴィチのピアノ曲やベートーヴェンラフマニノフチェロソナタなど、有名作曲家の作品を掌中に収めている反面、ロベルト・フックスフランク・ブリッジエルンスト・フォン・ドホナーニシマノフスキエイミー・ビーチなど、不当に忘れられた作曲家の再評価や、ジェイムス・マクミランなど同時代のイギリス人作曲家の擁護に意気込みを見せている。

柔軟で敏捷に動く指に恵まれ、颯爽たるテンポ設定と涼やかな音色が印象的な演奏を行う。

脚注

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  1. ^ a b c d e Martin Roscoe”. Guildhall School of Music and Drama. 2008年3月5日閲覧。
  2. ^ a b c Morrison, Bryce. "Martin Roscoe". In L. Root, Deane. Grove Music Online. Oxford Music Online. Oxford University Press.  (要購読契約)
  3. ^ a b Martin Roscoe (Piano)”. Bach Cantatas Website. 2008年3月5日閲覧。
  4. ^ 1981 Prize-Winners”. The Sydney International Piano Competition of Australia. 2008年3月4日閲覧。
  5. ^ a b c Biography”. Global Music Network. 2008年3月7日閲覧。




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