マーシャル・ラーナー条件
マーシャル・ラーナー条件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/04 06:11 UTC 版)
マーシャル・ラーナー条件(英: Marshall-Lerner condition)は、一国の実質為替レートの下落がその国の貿易収支を改善させるかどうかについての条件式を与えるものである。経済学者アルフレッド・マーシャルとアバ・ラーナーによって提唱された。
- 1 マーシャル・ラーナー条件とは
- 2 マーシャル・ラーナー条件の概要
- 3 関連項目
マーシャル・ラーナー条件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/09 04:49 UTC 版)
「Jカーブ効果 (経済学)」の記事における「マーシャル・ラーナー条件」の解説
詳細は「マーシャル・ラーナー条件」を参照 Jカーブ効果は短期的にマーシャル・ラーナー条件が満たされないことから発生するが、これは、為替レートの変化に対して、短期的に価格弾力性が極めて弱いためであると言い換えることができる。 例えば、日本とアメリカの2国だけからなる世界を仮定する。このとき、日本の貿易収支について考える。日本の通貨である円が1%円安になったとすると、日本の輸出品のドル建て価格は1%減少する。このとき、日本の「輸出の価格弾力性」を e {\displaystyle e} とすると、日本の円建て輸出金額は e {\displaystyle e} %上昇する。 一方で、日本の通貨である円が1%円安になったとき、日本の円建ての輸入価格は1%上昇する。このときの「輸入の価格弾力性」を e ∗ {\displaystyle e^{*}} とする。すると、円建て輸入価格の上昇によって、日本の輸入金額は ( 1 − e ∗ ) {\displaystyle (1-e^{*})} % 上昇する。 日本の貿易収支が黒字の状態とは、「日本の輸出金額-日本の輸入金額」が正の状態であり、為替レートの下落(円安)が日本の貿易収支を黒字にするためには、 e > 1 − e ∗ {\displaystyle e>1-e^{*}} 、整理して e + e ∗ > 1 {\displaystyle e+e^{*}>1} という条件を満たさなくてはいけない。この条件がマーシャル・ラーナー条件であるが、為替レートが変化したとき、この条件が満たされないと、Jカーブ効果が発生する。
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