マーク・バルデスとは? わかりやすく解説

マーク・バルデス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/20 05:17 UTC 版)

マーク・バルデス
Marc Valdes
AA級ビンガムトン時代
(2011年6月10日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国
出身地 オハイオ州デイトン
生年月日 (1971-12-20) 1971年12月20日(50歳)
身長
体重
6' 0" =約182.9 cm
200 lb =約90.7 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 1993年 MLBドラフト1巡目
初出場 MLB / 1995年8月28日
NPB / 2002年3月31日
最終出場 MLB / 2001年6月22日
NPB / 2004年10月24日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

マーク・クリストファー・バルデスMarc Christopher Valdes , 1971年12月20日 - )は、アメリカ合衆国オハイオ州出身の元プロ野球選手投手)。

来歴・人物

MLB時代

1993年MLBドラフト1巡目(全体の27番目)でフロリダ・マーリンズに指名され契約。1995年メジャー初昇格。その後、モントリオール・エクスポズヒューストン・アストロズアトランタ・ブレーブスと渡り歩く。

阪神時代

2002年1月28日に阪神タイガースと契約金、年俸それぞれ30万ドル(約4,000万円、推定)ずつで入団契約を結んだ[1]。背番号は18。新監督の星野仙一から制球力や変化球を評価され、成本年秀に代わる抑え投手として期待された[2]。シーズンに入るとクローザーとして活躍し、22セーブを挙げている[3]。オフの10月11日には残留が決まっていたが[4]ジェフ・ウィリアムスの獲得を受けて解雇となった[5]

中日時代

ウェイバー公示を受け、2002年11月15日に中日ドラゴンズが獲得を発表[6]。12月21日に年俸100万ドル(約1億2,000万円、推定)+出来高払いで契約している[7][8]。背番号は当初36に内定していた[8]が、程なくしてオリックス・ブルーウェーブから移籍した平井正史と交換する形で38に変更され、更に同年途中に中日に入団したオマール・リナレスと交換し、44に再度変更された[注釈 1]

2003年は、メルビン・バンチの穴を埋める先発投手として活躍を期待されていた[9][10]オープン戦で結果を残し[11][12][13]先発ローテーション入り。開幕4戦目・4月1日のヤクルトスワローズ戦(ナゴヤドーム)で初登板したが、5回7失点で敗戦投手となった[14]。4月22日の古巣・阪神戦(ナゴヤドーム)[15]と27日のヤクルト戦(神宮球場[16]では2試合連続でKOされ、マーチン・バルガスと入れ替わる形で二軍に降格した[17]

7月4日に一軍昇格すると[18]、それ以降は中継ぎとして登板[19][20][18]。中継ぎ登板では防御率2点台と結果を残した[21]こと、バルデス本人が中日残留を熱望していた[18]ことにより、翌年も中日でプレーすることになった。オフには年俸70万ドル(約7,500万円)で契約を更改した[22]

2004年は1月29日に来日[21]。本人は抑えでの登板を希望していた[21]が、3月23日のオープン戦・阪神戦(ナゴヤドーム)で右半月板を損傷したため[23]、開幕二軍スタートとなった。

復帰後は中継ぎとして登板[24]。8月1日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)では延長11回表に登板し無失点に抑える[25]と、11回裏に川相昌弘サヨナラ適時打を放った[26]ため、移籍後初白星を挙げた[25]

同年はチームの優勝に貢献日本シリーズ第2戦(10月17日)で、中日の投手では初めてナゴヤドームでの日本シリーズの試合で勝利投手となったが、オフに退団。

中日退団後

2005年ニューヨーク・ヤンキース傘下の2A・トレントン・サンダーや3A・コロンバス・クリッパーズでプレーし、同年限りで現役引退。2007年からはコーチに転身し、2011年ニューヨーク・メッツ傘下の2A・ビンガムトン・メッツで投手コーチを務めている。

プレースタイル

球質の重い[27]ムービングファストボールと高速スライダー、低めへの制球力が持ち味だった[28]

詳細情報

年度別投手成績





















































W
H
I
P
1995 FLA 3 3 0 0 0 0 0 0 -- ---- 49 7.0 17 1 9 0 1 2 1 0 13 11 14.14 3.71
1996 11 8 0 0 0 1 3 0 -- .250 228 48.2 63 5 23 0 1 13 3 2 32 26 4.81 1.77
1997 MON 48 7 0 0 0 4 4 2 -- .500 407 95.0 84 2 39 5 8 54 2 0 36 33 3.13 1.29
1998 20 4 0 0 0 1 3 0 -- .250 169 36.1 41 6 21 2 1 28 4 0 34 30 7.43 1.71
2000 HOU 53 0 0 0 0 5 5 2 0 .500 264 56.2 69 3 25 1 5 35 1 0 41 32 5.08 1.66
2001 ATL 9 0 0 0 0 1 0 0 0 1.000 28 7.0 7 4 1 1 0 3 0 0 6 6 7.71 1.14
2002 阪神 42 0 0 0 0 4 3 22 -- .571 215 52.2 40 1 17 3 2 39 1 2 11 9 1.54 1.08
2003 中日 37 5 0 0 0 0 3 1 -- .000 256 58.2 54 8 24 2 6 38 2 2 33 29 4.45 1.33
2004 30 0 0 0 0 1 1 1 -- .500 114 25.2 28 2 8 1 4 17 0 0 12 10 3.51 1.40
MLB:6年 144 22 0 0 0 12 15 4 0 .444 1145 250.2 281 21 118 9 16 135 11 2 162 138 4.95 1.59
NPB:3年 109 5 0 0 0 5 7 24 -- .417 585 137.0 122 11 49 6 12 94 3 4 56 48 3.15 1.25

記録

NPB投手記録
NPB打撃記録
  • 初安打:2002年8月4日、対ヤクルトスワローズ19回戦(阪神甲子園球場)、10回裏に五十嵐亮太から投手前安打

背番号

  • 44 (1995年 - 1996年)
  • 18 (1997年 - 1998年)
  • 16 (2000年)
  • 43 (2001年)
  • 18 (2002年)
  • 36 (2003年移籍当初)
  • 38 (2003年当初)
  • 44 (2003年 - 2004年)

脚注

注釈

[脚注の使い方]
  1. ^ 移籍後初登板の2003年4月1日時点では背番号44を着用している。

出典

  1. ^ 毎日新聞、2002年1月29日付朝刊、P.23
  2. ^ 読売新聞、2002年1月26日付朝刊、
  3. ^ バルデス D党に約束 2・1万全で行く” (日本語). 中日スポーツ (2002年12月31日). 2004年12月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月19日閲覧。
  4. ^ 読売新聞、2002年10月12日付朝刊、P.19
  5. ^ 読売新聞、2002年11月1日付朝刊、P.21
  6. ^ バルデス入団 4本柱できた!” (日本語). 中日スポーツ (2002年11月16日). 2004年12月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月19日閲覧。
  7. ^ 読売新聞、2002年12月22日付朝刊、P.15
  8. ^ a b バルデス 「先発構想望むところ」 年俸1億2千万プラス出来高” (日本語). 中日スポーツ (2002年12月22日). 2004年12月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月19日閲覧。
  9. ^ バルデスは絶対ヤルデス 谷繁が太鼓判” (日本語). 中日スポーツ (2003年2月8日). 2004年12月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月19日閲覧。
  10. ^ 読売新聞、2003年3月22日付朝刊、P.20
  11. ^ バルデス2回完全 先発へ前進” (日本語). 中日スポーツ (2003年2月26日). 2004年12月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月19日閲覧。
  12. ^ バルデス先発いけるぞ3イニング1失点” (日本語). 中日スポーツ (2003年3月6日). 2004年12月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月19日閲覧。
  13. ^ 完ぺき開幕リハ バルデス” (日本語). 中日スポーツ (2003年3月12日). 2004年12月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2003年3月12日閲覧。
  14. ^ 投壊!! 開幕4試合32失点 2被弾7失点 バルデスもか…” (日本語). 中日スポーツ (2003年4月2日). 2004年12月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月19日閲覧。
  15. ^ バルデス 背信KO” (日本語). 中日スポーツ (2003年4月23日). 2004年12月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月19日閲覧。
  16. ^ 背信バルデス降格濃厚” (日本語). 中日スポーツ (2003年4月28日). 2004年12月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月19日閲覧。
  17. ^ 竜 先発再編 150キロ バルガス昇格” (日本語). 中日スポーツ (2003年4月28日). 2004年12月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月19日閲覧。
  18. ^ a b c バルデス「来季はリリーフで」 残留熱望” (日本語). 中日スポーツ (2003年9月21日). 2004年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月19日閲覧。
  19. ^ 竜 執念8人継投 最後は悪夢 ベンチが、監督が、放心” (日本語). 中日スポーツ (2003年7月7日). 2004年12月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月19日閲覧。
  20. ^ 中継ぎ&抑え万全 バルデス→落合→山北→岩瀬→大塚 無失点リレー” (日本語). 中日スポーツ (2003年7月22日). 2004年12月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月19日閲覧。
  21. ^ a b c バルデス 俺にも資格アリ 新守護神に名乗り” (日本語). 中日スポーツ (2004年1月30日). 2004年12月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月19日閲覧。
  22. ^ 読売新聞、2003年10月30日付朝刊、P.21
  23. ^ バルデス長期離脱必至 右ひざ半月板損傷” (日本語). 中日スポーツ (2004年3月26日). 2004年12月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月19日閲覧。
  24. ^ “魔の7回さらば” ドラ最強リレーだ! 岡本-岩瀬-バルデス-落合英” (日本語). 中日スポーツ (2004年6月5日). 2004年12月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月19日閲覧。
  25. ^ a b 中日、執念の継投 朝倉、中継ぎで復活” (日本語). 中日スポーツ (2004年8月2日). 2004年12月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月19日閲覧。
  26. ^ 最後の野手・川相、延長11回サヨナラ打 オレしかいない!! 一振りで連敗止めた” (日本語). 中日スポーツ (2004年8月2日). 2004年12月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月19日閲覧。
  27. ^ 毎日新聞、2002年3月22日付朝刊、P.15
  28. ^ 読売新聞、2002年3月20日付大阪版夕刊、P.15

関連項目

外部リンク





固有名詞の分類

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阪神タイガース及びその前身球団の選手 古川正男  榎田大樹  マーク・バルデス  高波文一  笹本信二
中日ドラゴンズ及びその前身球団の選手 平田良介  森口益光  マーク・バルデス  桑田茂  山内壮馬
アトランタ・ブレーブスの選手 ノーム・チャールトン  ホルヘ・フリオ  マーク・バルデス  フランシスコ・カブレラ  ジョー・アドコック
ワシントン・ナショナルズ及びモントリオール・エクスポズの選手 トニー・アーマス・ジュニア  マイク・バシック  マーク・バルデス  リック・デハート  ロン・ダーリング
ヒューストン・アストロズの選手 ジェリー・ロイス  トム・ゴードン  マーク・バルデス  トラビス・ドリスキル  マイク・イースラー
フロリダ・マーリンズの選手 ウィリー・フレーザー  ホルヘ・フリオ  マーク・バルデス  ヘイデン・ペン  フアン・ピエール

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