マンガン尖晶石
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/24 03:34 UTC 版)
マンガン尖晶石 ガラックサイト Galaxite |
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分類 | 酸化鉱物 尖晶石族 正スピネル構造 |
シュツルンツ分類 | 4.BB.05 |
化学式 | MnAl 2O 4 |
結晶系 | 立方晶系 |
対称 | Fd3m (no. 227) |
単位格子 | a = 8.271 Å; Z = 8 |
晶癖 | 八面体結晶・顆粒状・泡状の離溶相 |
双晶 | スピネル式双晶、双晶面は{111}面 |
へき開 | 不明瞭あるいは無し |
断口 | 貝殻状から不規則まで |
粘靱性 | 脆性 |
モース硬度 | 7.5 |
光沢 | ガラス光沢 |
色 | 黒、赤褐、赤、黄 |
条痕 | 赤褐 |
透明度 | 不透明であるが、薄いものであれば半透明 |
比重 | 4.234 |
光学性 | 等方性 |
屈折率 | n = 1.923 |
その他の特性 | 中程度あるいは弱い磁気を有する |
文献 | [1][2][3] |
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 |
マンガン尖晶石(-せんしょうせき、英語: Galaxite、ガラックサイト)は、尖晶石族に分類される酸化鉱物で、結晶系は等軸、化学式はMn2+
Al
2O
4[4]。宝石として扱われる場合もある[5]。
産出
1932年にアメリカ合衆国ノースカロライナ州アリゲイニー郡ボールドノブ(英語名の由来となったバージニア州ゲイラクス付近)で初めて産出した[2][3]。
通常は赤褐色の顆粒状の集合体として産出する。ガラス光沢を有し、条痕は赤褐色。モース硬度は7.5[2]。
炭酸塩に富む変成マンガン鉱床から産出し、ボールドノブ地域ではアレガニー石、ばら輝石、園石、満礬柘榴石、テフロ石、クトナホラ石、マンガンヒューム石、ヤコブス鉱、ケリー石、閃マンガン鉱が共存鉱物として産出される。スウェーデンのブラットフォシュ鉱山ではカトプトライト、磁鉄鉱、マンガノスティバイト、マグヌソナイト、マンガンヒューム石、緑マンガン鉱が共存鉱物として産出される[2]。
組成
尖晶石族のアルミニウム(Al)系列においてマンガン(Mn)を端成分として豊富に含む。結晶構造において二価鉄(Fe)とマグネシウム(Mg)はマンガンを容易に置換し、三価鉄とアルミニウムの関係も同様である。大概の天然試料を反映して組成は、(Mn,Fe2+
,Mg)(Al,Fe3+
)
2O
4と表すのが適切とされる[2]。
出典
- ^ Mindat.org
- ^ a b c d e Handbook of Mineralogy
- ^ a b Webmineral data
- ^ “IMA Mineral List with Database of Mineral Properties”. 2014年4月18日閲覧。
- ^ Tables of Gemstone Identification By Roger Dedeyne, Ivo Quintens, p.282
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