マリーベルとは? わかりやすく解説

マリーベル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/26 16:41 UTC 版)

マリーベル

  • マリーベル (山智子の漫画) - 山智子の漫画。『月刊プリンセス』1977年10月号から1978年3月号まで連載。
  • マリーベル (上原きみ子の漫画) - 上原きみ子の漫画。『少女コミック』に1978年から1980年まで連載。
  • マリー・ベル - フランスの映画女優。1900年12月23日 - 1985年8月15日。
  • 花の魔法使いマリーベル - 1992年2月3日から1993年1月18日にかけて、テレビ東京系列で放映されたテレビアニメ。 

マリー・ベル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/20 15:18 UTC 版)

マリー・ベル
Marie Bell
1956年撮影
本名 マリー・ジャンヌ・ブロン
Marie-Jeanne Bellon
生年月日 (1900-12-23) 1900年12月23日
没年月日 (1985-08-15) 1985年8月15日(84歳没)
出生地 ボルドー南郊、ベグル
国籍
職業 女優
活動内容 演劇・映画
配偶者 ジャン・シュヴリエ
Jean Chevrier
主な作品
『フェードル』(演劇)
『舞踏会の手帖』(映画)
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マリー・ベルは、フランスの著名な舞台女優、映画女優、そして劇場支配人である。特に、ジャック・フェデー監督の『外人部隊』やジュリアン・デュヴィヴィエ監督の『舞踏会の手帖』といった映画作品を通じて日本でも知られる存在である。

生涯

マリー・ベルは1900年12月23日、ボルドー南郊のベグルに本名マリー=ジャンヌ・ベロンとして生まれた。彼女の父はアイルランド人であったため、幼少期はボルドーイギリスを行き来して過ごした。

1913年、ダンサーとして活動していた際に、女優コロンナ・ロマノに勧められ、フランス国立演劇学校(コンセルヴァトワール)を目指したと伝えられている。1921年にコンセルヴァトワールをマドレーヌ・ルノーと共に首席で卒業し、揃ってコメディ・フランセーズの準座員(pensionnaire)となる。1926年には、アルフレッド・ド・ミュッセ作『若い娘は何を夢みるか』で共演した。1928年には同劇団の正座員(sociétaire)に昇格した。

1935年からはアンバサドゥール劇場(Théâtre des Ambassadeurs)の監督を務めた。第二次世界大戦中のナチス・ドイツ占領下では、フランス・レジスタンスに参加し、国民劇場戦線(Front national du théâtre)の9人の理事の一人として活動した。この功績により、シャルル・ド・ゴール大統領からレジオンドヌール勲章を授与されている。

コメディ・フランセーズでは、1941年にラシーヌ作『フェードル』のフェードル役、1943年にはポール・クローデル作『繻子の靴』のプルエーズ役を演じた。1944年のパリ解放後には、コメディ・フランセーズの運営委員会委員となった。1945年、同劇団の改革に異議を唱えて退団したが、1948年には名誉正座員(sociétaire honoraire)として復帰し、1954年まで定期的に舞台に立った。

1962年、62歳でジムナーズ座(Théâtre du Gymnase)の支配人となり、コメディ・フランセーズ時代からの当たり役である『フェードル』を同劇場でも上演した。アンドレ・マルローは、1965年に「マリー・ベルのフェードルを観ることは、フランスの本質を知るまたとない機会である」と激賞した。

1969年にはカンヌ国際映画祭の審査員を務めた。

1953年4月2日に、コメディ・フランセーズの正座員であった俳優ジャン・シュヴリエ(1915年 - 1975年12月13日没)と結婚した。夫妻は1968年に映画『フェードル』を制作している。

マリー・ベルは1985年8月14日、パリ西郊のヌイイ=シュル=セーヌで死去した。夫ジャン・シュヴリエと共にモナコの墓地に眠っている。彼女の死後、ジムナーズ座は「ジムナーズ・マリー・ベル」劇場と改称された。生涯で約40本の映画に出演している。

舞台の記録

マリー・ベルの演目は、古典から現代劇まで多岐にわたる。代表的な出演作品は以下の通りである。

  • ウィリアム・シェイクスピア作『アントニーとクレオパトラ』
  • ピエール・コルネイユ作『ル・シッド』
  • モリエール作『人間嫌い』
  • ジャン・ラシーヌ作『フェードル』
  • ヴィクトル・ユゴー作『ルイ・ブラス』
  • アルフレッド・ド・ミュッセ作『若い娘は何を夢みるか』(À quoi rêvent les jeunes filles)
  • アンリ・ベック作『鴉の群れ』(Les Corbeaux)
  • エドモン・ロスタン作『シラノ・ド・ベルジュラック』
  • ポール・クローデル作『繻子の靴』
  • アンリ・ベルンスタン作『秘密』(Le Secret)
  • ジャン・コクトー作『ルノーとアルミード』
  • ジャン・アヌイ作『囚人ありき』(Y avait un prisonnier)
  • ジャン・ジュネ作『バルコン』

出演した劇場には、コメディ・フランセーズ、制作座(La Théâtre de l'Œuvre)、アンバサドゥール劇場、マドレーヌ劇場(Théâtre de la Madeleine)、ジムナーズ座、サン=マロ演劇祭(Festival d'Art Dramatique de Saint-Malo)などがある。

日本に公開された映画

以下は日本で公開された主な出演映画である。カッコ内の左側の数字は作品の公開年、右側の数字は日本での初公開年を示す。

  • 1924年、1928年:『巴里』(Paris)
  • 1933年、1936年:『装へる夜』(L'homme à l'Hispano)
  • 1933年、1935年:『外人部隊』(Le grand jeu)
  • 1937年、1938年:『舞踏会の手帖』(Un carnet de bal)
  • 1939年、1940年:『幻の馬車』(La charrette fantôme)
  • 1963年、1967年:『いっちょう頂き』(La bonne soupe)
  • 1965年、1982年:『熊座の淡き星影』(Vaghe stelle dell'Orsa)

出典

いろいろなウェブ情報のほか、

  • パトリック・ドゥヴォー(伊藤洋訳)、コメディ=フランセーズ、文庫クセジュQ772、白水社(1995) ISBN 9784560057728
  • 中田耕治:ルイ・ジュヴェとその時代、作品社 (2000) ISBN 9784878933530
  • 鈴木信太郎:フランス座の俳優たち(「鈴木信太郎:記憶の蜃気楼、講談社文藝文庫(1991) ISBN 9784061961128」中の一篇)

外部リンク


マリーベル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 10:20 UTC 版)

ルイ・アントワーヌ・ド・サン=ジュスト」の記事における「マリーベル」の解説

舞台女優目指す主人公少女・マリーベルの生き別れの兄という設定登場サン=ジュストに妹がいたという説は通説となっていないが、作者の上原きみ子によれば執筆資料として探したある本にサン・ジュストには異父姉がふたりいた」との記述があり、その本を基にして設定したのだという。

※この「マリーベル」の解説は、「ルイ・アントワーヌ・ド・サン=ジュスト」の解説の一部です。
「マリーベル」を含む「ルイ・アントワーヌ・ド・サン=ジュスト」の記事については、「ルイ・アントワーヌ・ド・サン=ジュスト」の概要を参照ください。

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