マリウス・ウィクトリヌスとは? わかりやすく解説

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マリウス・ウィクトリヌス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/15 21:28 UTC 版)

ガイウス・マリウス・ウィクトリヌス: Gaius Marius Victorinus281年/291年 - 365年/386年[1])は、ローマ帝国期の著述家、キリスト教徒新プラトン主義哲学書のラテン語訳などをし、アウグスティヌスらに影響を与えた[2]

生涯

アフリカ出身[1][2]コンスタンティヌス帝の時代、ローマ修辞学教師として活動[2]。門下から元老院議員を輩出し、トラヤヌス広場に像が立つほど名声を博した[2]

355年ごろ、キリスト教回心[1]362年ユリアヌス帝の反キリスト教政策により辞職[1][2]。晩年は聖書の研究に専念した[1]

作品

回心前は、キケロ注解アリストテレスの論理学書のラテン語訳と注解、ポルフュリオスエイサゴーゲー』ラテン語訳などを著した[1][2]アウグスティヌスが読んだとされる「プラトン派の諸書」(: libri platonicorum)もラテン語訳しており、プロティノスエネアデス』などが含まれていたと推定される[1][2]

回心後は、アリウス主義者のカンディドゥス(架空の人物と推定される)との哲学的な往復書簡、アリウス主義論駁、3つの讃歌聖書パウロ書簡注解などを著した[1]

現存する著作からは、ポルフュリオスや『カルデア神託』の影響が見られる[1][2]。後世のアウグスティヌスやボエティウスに影響を与えたと考えられるが、中世盛期以降は忘却された[1][2]

日本語訳

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j 高橋 1999, p. 390-395.
  2. ^ a b c d e f g h i 今 1998, p. 172-176.

関連項目




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