マヨイアイオイクラゲとは? わかりやすく解説

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マヨイアイオイクラゲ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/10 13:39 UTC 版)

マヨイアイオイクラゲ
分類
: 動物界 Animalia
: 刺胞動物門 Cnidaria
: ヒドロ虫綱 Hydrozoa
: クダクラゲ目 Siphonophora
: アイオイクラゲ科 Prayidae
: マヨイアイオイクラゲ属[1] Praya
: マヨイアイオイクラゲ P. dubia
学名
Praya dubia
(Quoy & Gaimard1827)

マヨイアイオイクラゲ(迷相生海月、学名: Praya dubia)はクダクラゲの一種。全体の長さは40mを超えることもあり、世界最長級の動物の1つとして知られる[注釈 1][2]。が、北欧に分布する紐形動物門の一種 Lineus longissimus は全長55mに達した記録があり、長さでは本種はこれに劣る[3]

19世紀には既にその存在が知られていたが、極めて大きな体長をもつことはモントレー湾水族館研究所英語版による1987年の調査によって発見された。繊細で脆く容易に崩壊するため、生体の捕獲にはいまだ成功していない。

本種は他のクダクラゲ類と同様に、摂食・攻撃・防御などに特化した無数の個体(個虫)が集合して一つの群体を構成する。先頭に2つの泳鐘(nectophore)が存在し、刺胞をもった無数の栄養個虫群が一本の長い帯となって後方に引かれる。体は白色から透明。

青色の生物発光を行う。ROVによる観察では、群体の一端への接触後にライトを消すと、群体全体が45秒ほど光る姿が見られた。この光は保護葉から発せられていた[4]

太平洋大西洋インド洋南極海に広く分布するが、北極海地中海には生息しない[5]。表層から中深層で見られる[6]

アイオイクラゲ属は、2つの丸い泳鐘に、複雑に分岐した体嚢 (Somatocyst) を持つことで特徴付けられる属である。この属には本種の他にPraya reticulata が属するが、泳嚢 (nectosac) の水管が、本種では分枝状であるのに対し、P. reticulata では網目状となる点が異なる[5]

脚注

注釈

  1. ^ 群体全体の長さを動物の全長と認めた場合。やはり群体であるカツオノエボシの触手は50 mに達することもあり、さらに長い。50mの触手を2本持つカツオノエボシなら長さを100 mと考えることもできる。

出典

  1. ^ 『日本クラゲ大図鑑』175頁
  2. ^ Praya dubia information”. 2015年1月20日閲覧。
  3. ^ Potential insecticide discovered in Earth’s longest animal”. 2025年1月29日閲覧。
  4. ^ Widder, E. A., et al. (1989). “Bioluminescence in the Monterey Submarine Canyon: image analysis of video recordings from a midwater submersible”. Marine Biology 100 (4): 541-551. doi:10.1007/BF00394831. 
  5. ^ a b Gillian M. Mapstone、Mary N. Arai "Siphonophora (Cnidaria: Hydrozoa) of Canadian Pacific Waters" p. 134, p. 134, - Google ブックス
  6. ^ Siphonophora: full details in European Register of Marine Species”. 2015年1月20日閲覧。

参考文献


マヨイアイオイクラゲ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 08:48 UTC 版)

天地創造デザイン部」の記事における「マヨイアイオイクラゲ」の解説

クダクラゲ一種クダクラゲとして採用させる史上最大動物シロナガスクジラ越える40mの生物考案者水島

※この「マヨイアイオイクラゲ」の解説は、「天地創造デザイン部」の解説の一部です。
「マヨイアイオイクラゲ」を含む「天地創造デザイン部」の記事については、「天地創造デザイン部」の概要を参照ください。

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