マウスのEAE
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/26 02:08 UTC 版)
「実験的自己免疫性脳脊髄炎」の記事における「マウスのEAE」の解説
脱髄はフロイントの完全アジュバントのようなアジュバントで乳化した、脳抽出液、中枢神経系抽出液(ミエリン塩基性タンパク質など)、もしくは上記抽出液由来のペプチドを接種することで起きる。アジュバントの存在により、これらのタンパク質、ペプチドに対する炎症反応が起きる。多くの実験方法では血液脳関門を破綻させ、免疫細胞を中枢神経系に侵入させるため、同時に百日咳毒素の接種が行われる。この接種により多発性、散在性の小脱髄領域が脳や脊髄に発生し、さらに一連の症状を呈するようになる。1930年代に初めて発表されたこのモデルは、ヒトの多発性硬化症といくつか同じ特徴(大部分が脱髄)を呈する一方、いくつかの点でヒトの多発性硬化症とは異なる。EAEにより動物が致死もしくは永久的な障害にいたる、EAEにより重度の神経炎を起こす、主要な抗原であるMBPの接種におけるEAEの経過が多発性硬化症と全く異なる、などが相違点に挙げられる。
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