ポップ・グループとは? わかりやすく解説

ポップ・グループ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/03 13:43 UTC 版)

ザ・ポップ・グループ
The Pop Group
ザ・ポップ・グループ(2014年)
基本情報
出身地 イングランド ブリストル
ジャンル ポストパンク
アヴァン・ファンク
実験音楽
活動期間 1977年 - 1981年
2010年 -
レーベル ラフ・トレード
Radar Records
共同作業者 スリッツ
デニス・ボーヴェル
ニュー・エイジ・ステッパーズ
マキシマム・ジョイ
リップ・リグ&パニック
ピッグバッグ
マーク・スチュワート&ザ・マフィア
公式サイト thepopgroup.net
メンバー マーク・スチュワート
ギャレス・セイガー
ダン・カトシス
ブルース・スミス
旧メンバー ジョン・ワディントン
サイモン・アンダーウッド

ザ・ポップ・グループThe Pop Group1977年結成 - 1981年解散、2010年再結成)は、イギリスブリストル出身のポストパンク・バンドである。その妥協を知らない不協和な音は、パンク・ロックフリー・ジャズダブの間を橋渡しするものである。彼らの歌詞は(そうではない方が多いが)政治的な性格を有している。

概要

ザ・ポップ・グループは、1977年に結成され[1]、翌年、デビュー・シングル「She is Beyond Good and Evil」をレイダー(Radar)・レーベルからリリースしている。

彼らのデビュー・アルバム『Y (最後の警告)』は、生じつつあったポストパンク・サウンドの初期の試金石である。レゲエのベテラン・ミュージシャンであるデニス・ボーヴェルのプロデュースによるこのアルバムは、今日でもこの時期のベストの一枚とされている。しかしながら、暫くの間、海外では廃盤となっており、高価な日本からの輸入盤を買うしかなかった。

このアルバムはチャートに入ることはなかったが、バンドはラフ・トレード・レコードと契約した。この時期に、ベースがサイモン・アンダーウッドからダン・カトシスに代わっている。

ラフ・トレードに移るとすぐ、彼らはおそらく一番よく知られているシングル「ウィ・アー・オール・プロスティテューツ」を発表した。このシングルにはフリー・インプロバイザーのトリスタン・ホンジンガー(Tristan Honsinger)がチェロでゲスト参加している。

そして、1980年にはセカンド・アルバム『ハウ・マッチ・ロンガー』がリリースされた。このアルバムにはアメリカのラッパーの元祖であるラスト・ポエッツ(The Last Poets)が参加している。ジャケット写真はアンドレ・ケルテスの手によるもの。

そのすぐ後に、ザ・ポップ・グループは、ドラマーとマネージャー(クリスティン・ロバートソン(Christine Robertson)とディック・オデル(Dick O'Dell))が同じスリッツと片面ずつのシングル「意志あるところ (Where There's a Will...)」をリリースし、ダブやファンクといったジャンルの探求に関心を深めていった。

グループは、法廷での争いや内輪もめの後、1981年に分裂した。メンバーは、ピッグバッグ(Pigbag)、マキシマム・ジョイ(Maximum Joy)、ヘッド(Head)、リップ・リグ&パニックといったグループを結成した。このうちリップ・リグ&パニックにはネナ・チェリーが参加している。

一方、ボーカルのマーク・スチュワートは、On-Uサウンドと協力して、最初はマーク・スチュワート・アンド・マフィアとして、そして後にはソロ・アーティストとして、作品を発表した。

ポップ・グループや関連するバンドは、後にトリップ・ホップを生むブリストルのシーンを作り出した。

2010年に再結成を果たし、2011年サマーソニックにて初来日を果たした。

メンバー

旧メンバー

  • ジョン・ワディントン (Jon Waddington) - ギター
  • サイモン・アンダーウッド (Simon Underwood) - ベース

日本公演

  • 2011年8月 :サマーソニック 11
  • 2015年3月1日:東京LIQIDROOM
  • 2015年12月7日:東京 渋谷duo MUSIC EXCHANGE 12月8日:東京 渋谷duo MUSIC EXCHANGE 12月9日:大阪 梅田CLUB QUATTRO

ディスコグラフィ

アルバム

  • 『Y (最後の警告)』 - Y (1979年、レイダー)
  • 『ハウ・マッチ・ロンガー』 - For How Much Longer Do We Tolerate Mass Murder? (1980年、ラフ・トレード) ※ラスト・ポエッツとの共作を含む
  • 『ウィ・アー・タイム』 - We Are Time (1980年、ラフ・トレード) ※ライブ、デモ、アウトテイクのコンピレーション。旧邦題『狂気の時』
  • 『ウィ・アー・オール・プロスティテューツ (最後の聖戦)』 - We Are All Prostitutes (1998年、ラフ・トレード) ※コンピレーション
  • 『キャビネット・オブ・キュリオシティーズ』 - Cabinet of Curiosities (2014年、Freaks R Us) ※初期未発表音源集
  • 『シチズン・ゾンビ』 - Citizen Zombie (2015年、Freaks R Us)
  • 『ハネムーン・オン・マーズ』 - Honeymoon on Mars (2016年、Freaks R Us)
  • 『ザ・ボーイズ・フーズ・ヘッド・エクスプローデッド』 - The Boys Whose Head Exploded (2016年、Freaks R Us) ※ライブ

シングル

  • "She Is Beyond Good and Evil" (1979年、レイダー)
  • 「ウィ・アー・オール・プロスティテューツ」 - "We Are All Prostitutes" (1980年、ラフ・トレード)
  • 「意志あるところ」 - "Where There's A Will..." (1980年、ラフ・トレード) ※スリッツの「はじめにリズムありき」 - "In the Beginning There Was Rhythm"とのスプリット・シングル
  • "Citizen Zombie" (2015年、Freaks R Us)
  • "Mad Truth" (2015年、Freaks R Us)
  • "S.O.P.H.I.A." (2015年、Freaks R Us)
  • "Zipperface" (2016年、Freaks R Us)

脚注

出典

外部リンク


ポップ・グループ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/27 08:42 UTC 版)

ブルース・スミス (ミュージシャン)」の記事における「ポップ・グループ」の解説

『Y (最後の警告)』 - Y (1979年) 『ハウ・マッチ・ロンガー』 - For How Much Longer Do We Tolerate Mass Murder? (1980年) 『ウィ・アー・タイム』 - We Are Time (1980年) ※ライブデモアウトテイクコンピレーション。旧邦題狂気の時』 『ウィ・アー・オール・プロスティテューツ (最後聖戦)』 - We Are All Prostitutes (1998年) ※コンピレーション 『シチズン・ゾンビ』 - Citizen Zombie (2015年)

※この「ポップ・グループ」の解説は、「ブルース・スミス (ミュージシャン)」の解説の一部です。
「ポップ・グループ」を含む「ブルース・スミス (ミュージシャン)」の記事については、「ブルース・スミス (ミュージシャン)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ポップ・グループ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「ポップ・グループ」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ポップ・グループ」の関連用語

ポップ・グループのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ポップ・グループのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのポップ・グループ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのブルース・スミス (ミュージシャン) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS