ポアンカレの補題とポテンシャルとは? わかりやすく解説

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ポアンカレの補題とポテンシャル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 04:08 UTC 版)

ベクトル解析」の記事における「ポアンカレの補題とポテンシャル」の解説

簡単な計算により、任意のスカラー場Fと任意のベクトル場Xに対し rot ⁡ ( grad ⁡ F ) = 0 {\displaystyle \operatorname {rot} (\operatorname {grad} F)=0} div ⁡ ( rot ⁡ X ) = 0 {\displaystyle \operatorname {div} (\operatorname {rot} \mathbf {X} )=0} が恒等的に成立する事が簡単な計算により確認できる。 また3次元ユークリッド空間上では次が成立するポアンカレの補題): rot ⁡ X {\displaystyle \operatorname {rot} \mathbf {X} } が恒等的に0 ⟺ grad ⁡ ϕ = X {\displaystyle \iff \operatorname {grad} \phi =\mathbf {X} } となるφが存在する div ⁡ X {\displaystyle \operatorname {div} \mathbf {X} } が恒等的に0 ⟺ rotA = X {\displaystyle \iff \operatorname {rot} \mathbf {A} =\mathbf {X} } となるAが存在する このようなφ、Aが存在するとき、φ、AをそれぞれXのスカラー・ポテンシャルベクトル・ポテンシャルという。 なお、ポアンカレの補題成り立つのはユークリッド空間では1次上のコホモロジード・ラームコホモロジー)が消えている事と関係しており、一般多様体では必ずしもこの補題成り立たないスカラー・ポテンシャルベクトル・ポテンシャルとも、存在する場合には一意ではない。しかし、φ1、φ2を同一ベクトル場Xのスカラー・ポテンシャルとするとき、 ϕ 2 ( x ) = ϕ 1 ( x ) + const. {\displaystyle \phi _{2}(\mathbf {x} )=\phi _{1}(\mathbf {x} )+{\text{const.}}} である事が容易に示せる。 またA1、A2同一ベクトル場Xのスカラー・ポテンシャルとするとき、 A 2 = A 1 + grad ⁡ F {\displaystyle \mathbf {A} _{2}=\mathbf {A} _{1}+\operatorname {grad} F} を満たす Fが必ず存在する実際ベクトル・ポテンシャルの定義より、 rot ⁡ ( A 2 − A 1 ) = rotA 2rot ⁡ A 1 = X − X = 0 {\displaystyle \operatorname {rot} (\mathbf {A} _{2}-\mathbf {A} _{1})=\operatorname {rot} \mathbf {A} _{2}-\operatorname {rot} \mathbf {A} _{1}=\mathbf {X} -\mathbf {X} =0} なので、ポアンカレの補題より A 2 − A 1 = grad ⁡ F {\displaystyle \mathbf {A} _{2}-\mathbf {A} _{1}=\operatorname {grad} F} となるFが存在する

※この「ポアンカレの補題とポテンシャル」の解説は、「ベクトル解析」の解説の一部です。
「ポアンカレの補題とポテンシャル」を含む「ベクトル解析」の記事については、「ベクトル解析」の概要を参照ください。

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