ベルト摩擦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 01:23 UTC 版)
摩擦がはたらくプーリーにかけたロープでおもりを吊っている様子。ロープ両端にはたらく張力をそれぞれ T 1 {\displaystyle T_{1}} 、 T 2 {\displaystyle T_{2}} とする。 ベルト摩擦(英語版)とは、プーリーにかけたベルトやボラードに巻き付けたロープにはたらく摩擦力をいう。プーリーにかけたベルトの一端を引っぱるとき、もう一端に伝わる張力はプーリーから受ける摩擦力によって弱まっている。この張力はキャプスタン方程式 T 2 = T 1 e μ θ {\displaystyle T_{2}=T_{1}e^{\mu \theta }} を用いてモデル化される:230-231。ここで μ {\displaystyle \mu } は摩擦係数、 T 1 {\displaystyle T_{1}} 、 T 2 {\displaystyle T_{2}} はそれぞれ保持側と負荷側の張力、 θ {\displaystyle \theta } は巻き角である。 T 2 {\displaystyle T_{2}} は実地でそのベルトが保持できる最大の張力にあたる。キャプスタンのような索具装備の設計者は、ロープを何周巻き付ければ滑って抜けることがないかを知るためにこの理論を用いる。クライマーや帆船乗員の基本技術の中にもベルト摩擦の一般的な知識を要するものがある。
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