プラネット・ナイン仮説の登場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/22 14:00 UTC 版)
「プラネット・ナイン」の記事における「プラネット・ナイン仮説の登場」の解説
2014年に、カーネギー研究所のスコット・シェパードとハワイのジェミニ天文台のチャドウィック・トルヒージョは、セドナや2012 VP113、その他の非常に遠方にある太陽系外縁天体の軌道に類似点があることを指摘した。彼らは、200〜300 au の距離の円軌道にある未知の惑星が、外縁天体の軌道に摂動を与えていることが原因だという仮説を提案した。後の2015年に Raúl と Carlos de la Fuente Marcos は、外縁天体に見られる多くの軌道の類似性を再現するには2つの重い天体が軌道共鳴に入っている必要があると主張した。 カリフォルニア工科大学のバティギンとブラウンは、彼らの仮説を否定するために解析的な研究およびコンピューターによるシミュレーションを行ったところ、逆に遠方の重い惑星の存在を示唆する結果を得た。2016年初頭に、彼らは非常に遠方を公転する6つの太陽系外縁天体が似た軌道要素を持っていることは地球の10倍程度の質量を持つ天体の存在によって説明できるとし、その取りうる軌道を発表した。また、この仮説上の天体に「Planet Nine」(プラネット・ナイン)という仮称を与えた。この仮説では、極端に遠方にある外縁天体が内惑星の軌道に対して垂直な軌道を持つことも説明できる可能性がある。
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