ブール環
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 09:49 UTC 版)
任意の元 x に対して 積の冪等則x2 = x を満たす単位的環 B をブール環(boolean ring)という。このとき単位的環の公理から −x=(−1)x=x(−1) さらに (−x)(−y)=xy が導かれ、それらと冪等則により x + x = 0 , x y = y x {\displaystyle x+x=0,\qquad xy=yx} を得る。つまり(乗法が)冪等的かつ単位的な環は加法に関して全ての元の位数が高々2であるような可換環となる。したがって x ∧ y = x y , x ∨ y = x + y + x y , ¬ x = 1 + x {\displaystyle x\wedge y=xy,\qquad x\vee y=x+y+xy,\qquad \neg x=1+x} とおけば B はブール代数となる。また B がブール代数のとき x y = x ∧ y , x + y = ( x ∧ ¬ y ) ∨ ( ¬ x ∧ y ) {\displaystyle xy=x\wedge y,\qquad x+y=(x\wedge \neg y)\vee (\neg x\wedge y)} とおけば B はブール環となる。この対応はブール代数とブール環の間の自然な一対一対応を定めるので、しばしばこの2つは同一視される。。
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