ブースト
【概要】 押し上げすること。リトナビルと他のプロテアーゼ阻害剤(PI)を併用すると、リトナビルが薬物代謝酵素チトクロームP450と優先的に結合してしまうため、相棒のPIが代謝される速度が低下してしまう。このため相棒のPIは単剤よりも血中濃度が高くなり、半減期が緩やかになる。うまく利用するとピーク値を上げないで、しかもトラフ値を上昇させることができる。薬の使用量も減らせる。相棒のPIとしては、サキナビル、インジナビル、アタザナビル、ロピナビル、フォスアンプレナビル、チプラナビルがある。 これがリトナビルによるブースト効果であり、今やリトナビルは他のPIに対する有能な黒子になってしまった。患者にとっては、有効性を保ったまま副作用が減り、さらに服薬回数や錠剤数が減り医療費も減った。1日1回療法を導き出して歓迎されている。
Weblioに収録されているすべての辞書からブーストを検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
全ての辞書からブーストを検索
- ブーストのページへのリンク