ブラックスバーグ (バージニア州)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/01 06:09 UTC 版)

ブラックスバーグ(Blacksburg)は、アメリカ合衆国バージニア州モントゴメリー郡にある町。バージニア州の南西部、アパラチア山脈の一部をなすブルーリッジ山脈のニューリバーバレーに位置する。人口は4万4826人(2020年)[1]。その大半はバージニア工科大学の関係者である。同校は1990年代以降、フットボールでの目覚ましい活躍によって知名度が上がっている。また、この町はインターネット利用の先進地としても知られている。
歴史
ブラックスバーグの町そのものの歴史は古く、1798年に遡ることができる。その年、ウィリアム・ブラック (William Black) によって38エーカー(約177,000m²)の土地に都市計画がなされ、この地に16ブロックの小さな町ができた。町はブラックにちなんでブラックスバーグと名付けられた。
当時のブラックスバーグの町域は、1748年に形成されたドレイパーズ・メドウ (Draper's Meadow) 入植地より若干北東に位置していた。この入植地は、1755年に悪名高いドレイパーズ・メドウの虐殺 (Draper's Meadow Massacre) が起こった地である。1772年、ウィリアム・プレストン大佐はこのドレイパーズ・メドウの跡地にスミスフィールド・プランテーションを開園した。このプランテーションは、現在バージニア工科大学のキャンパス内にあるダック・ポンド (Duck Pond) という池の近くにあった。
1872年にはバージニア農業機械大学(バージニア工科大学の前身)が開学した。1970年代、バージニア工科大学が町域に合併されたことによって、1970年に9千人であった人口は1980年には3万人へと3倍に増えた。これによって、ブラックスバーグは、独立市以外では州内最多の人口を抱える町となった。
地理

ブラックスバーグは、北緯37度13分48秒 西経80度25分4秒 / 北緯37.23000度 西経80.41778度(37.229874, -80.417694)のアパラチア山中に位置し、標高は634mである。
アメリカ合衆国国勢調査局によると、ブラックスバーグの総面積は50.2km2(19.4mi2)で、このうち50.1km2(19.4mi2)が陸地、0.10%にあたる0.1km2(0.04mi2)が水域である。
ブラックスバーグで最も高い建物は、バージニア工科大学の寮のひとつで12階建てのスラッシャー・タワー(Slusher Tower)である。
バージニア工科大学のキャンパスはブラックスバーグの中心部に位置している。その西側には南北にフリーウェイが延びており、南隣のクリスチャンズバーグで州間高速道路81号線(I-81)に合流する。また、バージニア工科大学は専用の空港を有しているが、定期便はなく、自家用機・チャーター機のみが使用する。
人口動静
ブラックスバーグの人口動静はバージニア工科大学の影響を大きく受けている。人口の6割近くが18-24歳の年齢層であり、ルームメイトと一緒に暮らしているなど「非家族世帯」に分類される世帯が全世帯の6割以上を占める。また無収入の学生が「貧困線以下」として数えられるため、ブラックスバーグの貧困率は4割を超える高い数値になっているが、スラムとは異なり、実際に貧困層が多いわけではない。このような傾向はコーネル大学の大学町であるニューヨーク州イサカ市などでも見られる。さらに、工科大学という特性上男子学生が多く、そのため町の人口に占める男性の割合が高い。
以下は2000年国勢調査における人口統計データである。
基礎データ
人種別人口構成
年齢別人口構成
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世帯と家族(対世帯数)
収入と家計 |
脚注
- ^ “Quickfacts.census.gov”. 2023年11月4日閲覧。
外部リンク
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