フィル・ハイアットとは? わかりやすく解説

フィル・ハイアット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 23:22 UTC 版)

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フィル・ハイアット
Phil Hiatt
基本情報
国籍 アメリカ合衆国
出身地 フロリダ州ペンサコーラ
生年月日 (1969-05-01) 1969年5月1日(52歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
200 lb =約90.7 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 三塁手一塁手外野手
プロ入り 1990年 MLBドラフト8巡目
初出場 MLB / 1993年4月7日
NPB / 1997年4月5日
最終出場 NPB / 1997年10月12日
MLB / 2001年10月7日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

フィリップ・ファレル・ハイアットPhilip Farrell Hiatt , 1969年5月1日 - )はアメリカ合衆国フロリダ州出身の元プロ野球選手内野手)。

経歴

1990年MLBドラフト8巡目でカンザスシティ・ロイヤルズから指名を受け入団。1992年にはサザンリーグ(AA級)で本塁打2位、打点3位にランクインするなどマイナーで実績を重ね[1]1993年4月メジャー初昇格を果たす。

三塁手としてレギュラー定着を期待されたが確実性に乏しく、70試合でチーム最多の16失策を喫するなど守備にも難を抱えていたため[2]、シーズン途中から加入したゲイリー・ガイエティにポジションを奪われてしまう。翌年は外野手に転向してマイナーからの再出発を図り、1995年に再昇格を果たしたものの、成績は2年前と同程度の水準に留まった。この年限りでロイヤルズを放出される。

1996年デトロイト・タイガースと契約。メジャーではほとんど活躍できなかったものの、AAA級トレドでは正三塁手として42本塁打・119打点を記録し、インターナショナルリーグの二冠王とMVPに輝いた。他方でこちらもリーグ最多となる180三振を喫している[3]

1997年に来日し、日本プロ野球NPB / セントラル・リーグ)の阪神タイガースに入団。日本でも確実性に乏しい打撃は変わらず、6番または7番で起用されることが多かった。シーズン途中にいずれも三塁手を本職とするダネル・コールズリード・シークリストの2人が入団すると押し出される形で二軍落ちとなる。二軍では1試合3本塁打を記録するなどまずまずの成績を残し、9月には一軍スタメンに復帰したが、結局この年限りで退団となった。

帰国後は所属球団を転々としながら、1998年から2004年までの7シーズンに渡ってマイナーの強打者として活躍した。2000年パシフィックコーストリーグ(AAA級)で本塁打と打点の二冠王に輝き[4]、翌2001年にも同リーグの本塁打王とMVPを獲得している[5]。ただこの活躍を評価されてメジャーに返り咲いた際には平凡な成績しか残せず、メジャー定着は果たせなかった。

2003年には故障により離脱していた小久保裕紀の代役として打てる三塁手の補強を目指していた福岡ダイエーホークス(NPB / パシフィック・リーグ)がハイアットをリストアップしていたが[6]、最終的にはハイアットの獲得は見送り、フリオ・ズレータを獲得した[7]2005年ワシントン・ナショナルズスプリングトレーニングに参加したが声はかからず、これを機に現役を引退した。AAA級では通算257本塁打を記録し、本塁打王3回、打点王2回、MVP2回という堂々たる成績を残したが、メジャーに定着することはついになかった。

2007年に公表されたミッチェル報告書の中で不正薬物使用の疑惑があると指摘された。報告書によると2001年以降、カーク・ラドムスキから成長ホルモンステロイドを複数回購入したとされている[8]

現在は生まれ故郷のフロリダ州ペンサコーラで子供向けのパーティーや遊技場を提供する施設"Triple Play Party Center"を経営している。

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
1993 KC 81 263 238 30 52 12 1 7 87 36 6 3 0 2 16 7 0 82 8 .218 .266 .366 .631
1995 52 124 113 11 23 6 0 4 41 12 1 0 2 0 9 0 0 37 3 .204 .262 .363 .625
1996 DET 7 23 21 3 4 0 1 0 6 1 0 0 0 0 2 0 0 11 1 .190 .261 .286 .547
1997 阪神 67 235 206 26 42 7 3 11 88 30 3 1 0 0 27 2 2 64 3 .204 .302 .427 .729
2001 LAD 30 53 50 6 12 3 0 2 21 6 0 0 0 0 3 0 1 19 0 .240 .296 .420 .716
MLB:4年 170 463 422 50 91 21 2 13 155 55 7 3 2 2 30 7 1 149 12 .216 .268 .367 .635
NPB:1年 67 235 206 26 42 7 3 11 88 30 3 1 0 0 27 2 2 64 3 .204 .302 .427 .729

記録

NPB
  • 初出場・初先発出場:1997年4月5日、対広島東洋カープ1回戦(広島市民球場)、7番・三塁手として先発出場
  • 初安打・初本塁打・初打点:1997年4月6日、対広島東洋カープ2回戦(広島市民球場)、9回表に澤崎俊和から中越ソロ

背番号

  • 25 (1993年 - 1995年)
  • 8 (1996年)
  • 44 (1997年、2001年)

脚注

  1. ^ 1992 Southern League Year in Review”. The Baseball Cube. 2012年10月16日閲覧。
  2. ^ 1993 Kansas City Royals”. The Baseball Cube. 2012年10月16日閲覧。
  3. ^ 1996 International League Year in Review”. The Baseball Cube. 2012年10月16日閲覧。
  4. ^ 2000 Pacific Coast League Year in Review”. The Baseball Cube. 2012年10月16日閲覧。
  5. ^ 2001 Pacific Coast League Year in Review”. The Baseball Cube. 2012年10月16日閲覧。
  6. ^ ダイエーが元阪神ハイアット獲りへ」『日刊スポーツ日刊スポーツ新聞社、2003年5月31日。オリジナルの2003年6月5日時点におけるアーカイブ。
  7. ^ 新外国人、ズレッタ獲得が決定的」『日刊スポーツ九州』日刊スポーツ新聞社、2003年6月7日。オリジナルの2003年12月19日時点におけるアーカイブ。
  8. ^ ミッチェル報告書(英語) (PDF)” (2007年12月13日). 2012年10月16日閲覧。

関連項目

外部リンク





固有名詞の分類

アメリカ合衆国の野球選手 マーク・キャリオン  ルーファス・ゲインズ  フィル・ハイアット  クリス・コースト  ジム・バウトン
阪神タイガース及びその前身球団の選手 住友一哉  甲斐雄平  フィル・ハイアット  レオン・マックファーデン  真鍋勝己
ロサンゼルス・ドジャース及びブルックリン・ドジャースの選手 ジョー・ピニャタノ  マニー・ラミレス  フィル・ハイアット  エイドリアン・ベルトレ  ジム・ジェンタイル
デトロイト・タイガースの選手 ダグ・クリーク  マーク・キャリオン  フィル・ハイアット  ボブ・メルビン  アーニー・ヤング
カンザスシティ・ロイヤルズの選手 グレッグ・ジェフリーズ  ジェリー・エイデアー  フィル・ハイアット  ボブ・メルビン  ミッチ・ウィリアムス
ミッチェル報告書に記載された選手 デリック・ターンボウ  マーク・キャリオン  フィル・ハイアット  ベニート・サンティアゴ  マット・フランコ

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