ヒルディブランドの挽歌とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ヒルディブランドの挽歌の意味・解説 

ヒルディブランドの挽歌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/24 04:49 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

ヒルディブランドの挽歌ドイツ語: Hildibrands Sterbelied[1][2][注 1]は、『勇士殺しのアースムンドのサガ』の一部。このサガは全10章からなるが、そのうち9章目にある韻文。しばしば古エッダの一つに数えられる。

ヒルディブランドは祖父のかたきのスウェーデン王を殺した。王の娘の婚約者がアースムンドで、王の仇討ちを約束した。ところが実は彼はヒルディブランドの異母兄だった。2人は戦い、ヒルディブランドが倒れた。その死のまぎわに歌う6節の短い歌。

1節目は「兄弟殺しに生れついた者がどうなるか、予想するのはすこぶる難事だ。ダンメルクでドロットがあなたを生み、スヴィジオーズでわたしを生んだのだ。」(谷口幸男訳)

類似伝承

  • 9世紀の『ヒルデブラントの歌』が知られている最古の類似伝承。ヒルデブラントテオドリック王の功臣。生き別れの息子ハドゥブランドに会い、自分が父だと自己紹介したら、ハドゥブランドは死んだ父の名をかたる偽者と誤解し、2人が戦う。結末は失われて不明。
  • デンマーク人の事績』第7では騎士ヒルディゲル (Hildiger) が弟ハルダン (Halfdan) と戦って死ぬ。その直前に兄だと打ち明ける。
  • シズレクのサガ』ではシズレク(テオドリック王)の功臣ヒルデブランドは、その子アリブランド (Alibrand) と戦う。腕試しであって殺し合いにはならない。
  • ニーベルンゲンの歌』のテオドリック王の功臣ヒルデブラントは、最後にクリームヒルトを殺すが、肉親殺しのエピソードはない。

脚注

注釈

  1. ^ 日本語題について、「ヒルディブランドの挽歌」の表記は西田 (1991), p. 204に、「ヒルデブランドの挽歌」の表記は谷口 (1973), p. 222にみられる。

出典

参考文献

関連項目

  • オリーウスの剣とアリーウスの剣



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  ヒルディブランドの挽歌のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ヒルディブランドの挽歌」の関連用語

ヒルディブランドの挽歌のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ヒルディブランドの挽歌のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのヒルディブランドの挽歌 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS