ヒナアンズタケ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/13 04:47 UTC 版)
ヒナアンズタケ | ||||||||||||||||||||||||
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Cantharellus minor
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Cantharellus minor Peck [1] | ||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||
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和名 | ||||||||||||||||||||||||
ヒナアンズタケ |
ヒナアンズタケ(雛杏子茸[1]、学名: Cantharellus minor)は、ハリタケ科[注 1]アンズタケ属の小型のキノコ(菌類)。和名はアンズタケの仲間のキノコで、「ヒナ(雛)」は小さいという意味[2]。全体が鮮やかな黄色で、傘の縁が非規則に波打つのが特徴。可食とされる食用キノコ[1]。
分布・生態
夏から秋にかけて、マツ林をはじめ、各種林内の地上に発生する[1][2]。樹木が多い公園や庭園など身近なところにも生える[2]。
形態
子実体は傘と柄からなり、全体が鮮やかな黄色になる[2]。小型で傘の径は0.5 - 3センチメートル (cm) 、大きなものでは4 cmになる[2]。はじめまんじゅう形、のちに扁平に開いて漏斗状になる[1]。傘の上面はなめらかで鮮黄色[1]、傘周縁部は不規則に波打って変形することが多い[2]。傘裏のヒダは黄白色、厚みがあって疎らに配列し、柄に向かって長く伸びて垂生する[1][2]。
柄は長さ1 - 2 cm、太さ2 - 4ミリメートル (mm) の円柱状、表面は傘上面と同色[1]。肉は薄く、黄色を帯びる[1]。アンズタケ属のキノコであるが、本種はアンズタケのようなアンズ臭がほとんどしない[2]。可食とされるが[1]、本種は食用的な価値はほとんど見いだせられてはいない[2]。
キノコを構成する菌糸は一菌糸型で、菌糸はクランプを有する[1]。担子胞子は大きさ7.5 - 10 × 4.5 - 6マイクロメートル (μm) の楕円形、非アミロイド性[1]。胞子紋は帯黄色[1]。
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地上に群生したヒナアンズタケ
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全体が鮮黄色、ヒダは疎ら
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傘の縁が不規則に波打つこともある
脚注
注釈
出典
参考文献
- 保坂健太郎 監修、新井文彦 著『あした出会えるきのこ100』山と渓谷社〈散歩道の図鑑〉、2022年7月5日。ISBN 978-4-635-06299-2。
- 前川二太郎 編著『新分類 キノコ図鑑:スタンダード版』北隆館、2021年7月10日。 ISBN 978-4-8326-0747-7。
ヒナアンズタケと同じ種類の言葉
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