ヒトの鼓膜
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 23:35 UTC 版)
中耳と外耳の境目にある、直径8 - 10mm、厚さ0.1mmの膜で、耳小骨に音を伝える。正常時には光沢のある灰白色をしている。鼓膜は、鼓膜弛緩部pars flaccidaと鼓膜緊張部pars tensaとに大別される。 鼓膜弛緩部は比較的、脆弱であるが、槌骨外側突起上にあり、2層からなる。鼓膜弛緩部は、耳管機能障害と真珠腫に関連する旨が示唆されている。 鼓膜緊張部は外耳側から順に、皮膚層、繊維層、粘膜層の3層からなる。鼓膜緊張部の周辺部は厚くなって線維軟骨輪を形成し、鼓膜輪またはゲルラッハ靭帯と呼ばれる。繊維層は、放射状、円形、放物線状の繊維を含み、槌骨の柄を囲む。鼓膜の穿孔は、通常、鼓膜緊張部で起きる。
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