パリ改訂版
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/02 07:42 UTC 版)
『新グローヴ・オペラ事典』によれば「本作の2稿はそれぞれの良さをもった、事実上別個のオペラであることは明らかだ。-中略-フランス語稿ではイタリア語稿の最良の音楽は実質的にすべてそのままに残され、さらに、多くの音楽が書き加えられているからである。-中略-パリのために『アルチェステ』を改訂し始めたとき、グルックはそれまでとは違った、一層洗練されたフランス流の演劇観を採った」。結論としては「初稿を過小評価するわけではないが、二つの稿を比較するとどうしてもフランス語稿のほうに軍配が上がってしまう。改訂稿は初稿の最良の部分すべてを凝縮して持っており、グルックの音楽的・劇的表現力の成長と釣り合っているからである」。一方で、永竹由幸のように「各々一長一短があり、どちらが良いとも言えない」という見方もある。
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