バッキンガムのΠ定理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 01:54 UTC 版)
「レイノルズ数」の記事における「バッキンガムのΠ定理」の解説
レイノルズ数はバッキンガムのΠ定理に基づく次元解析から導かれたものであり、同様のものにマッハ数がある。 バッキンガムのΠ定理とは、 「物理現象を表すパラメータがn個、そこに現れる単位(次元)がm種類のとき、n-m個の無次元量π1,...,πn-mと関係式fが存在して f ( π 1 , … , π n − m ) = 0 {\displaystyle f(\pi _{1},\dots ,\pi _{n-m})=0} と書ける。」 という定理である。 (圧縮性の)流体の運動を考えると、現象を表すパラメータは密度ρ、粘性μ、音速a、圧力p、平均速度Vおよび特性長さDの6つであり、単位はkg、m、sの3種類である。したがってΠ定理より、6-3=3つの無次元量が存在することが分かる。これらのパラメータを組み合わせて作られる無次元量には通常レイノルズ数Re、マッハ数Maおよび圧力を無次元化した圧力係数ψ: R e = ρ D V μ , M a = V a , ψ = p ρ V 2 {\displaystyle Re={\frac {\rho DV}{\mu }},\quad Ma={\frac {V}{a}},\quad \psi ={\frac {p}{\rho V^{2}}}} をとり、関係式には ψ = ψ ( R e , M a ) {\displaystyle \psi =\psi (Re,Ma)} をとることが多い。 さらに非圧縮性と仮定した場合は、音速a→∞のためマッハ数Maを考える必要がない。したがって関係式は ψ = ψ ( R e ) {\displaystyle \psi =\psi (Re)} となる。
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