バグパイプの発達
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/29 08:40 UTC 版)
エジプトのアールグール、イラクのマトブチなど、西アジアから北アフリカに見られるドローンとチャンターを兼ねた複管を備え、循環呼吸で演奏される笛がバグパイプの原型と考えられている。これが少し発展し、ひょうたんやココナッツで作られたリード室を持つものがインドの蛇使いの使う蛇笛プーンギなどである。 その後に現れた、循環呼吸奏法をしやすくするためにリード室を布や皮の袋にしたものが初期のバグパイプといえる。中にはドローンの数を増やした発展形もある。ツァンボウナ、トルン、ドゥーダといった東ヨーロッパ・バルカン半島近辺のバグパイプの仲間がこれにあたる。次の世代として、チャンターにダブルリードを採用し音に張りを持たせたたものと、革袋をふいご形にしたものの2系統がある。前者の代表例がスコットランドのバグパイプであり、後者の代表にはチェコのドーディなどがある。フランスのミュゼットは2系統の技術を併せ持ち、その音楽はフレンチ・アコーディオンへと発展した。また、アイルランドのイリアン・パイプスは巨大な補助ふいごとレギュレーターを持ち、革袋を必要としなくなっている。
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