バイオリンソナタとは? わかりやすく解説

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ヴァイオリンソナタ

(バイオリンソナタ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/15 05:10 UTC 版)

ヴァイオリンソナタ: violin sonata)は、通常ヴァイオリンを独奏楽器とする小編成の楽曲のことを指す。バロック期に2つのヴァイオリンと通奏低音の伴奏を持つトリオ・ソナタとして形式が確立され、その後ソロ・ヴァイオリンのためのソナタが主流となり、古典派期にはピアノとの二重奏の演奏形態によるソナタに発展した。ヴァイオリンのみによるソナタは「無伴奏ヴァイオリンソナタ」と呼ばれる(ピアノのみのソナタは無伴奏とは呼ばれない)。ソナタの形態としては「ピアノソナタ」に次いで一般的な形態である。

概要

バロックの時代のヴァイオリンソナタはコレッリが確立したトリオ・ソナタが主流であったが、コレッリの作品5『ヴァイオリン・ソナタ集』がヨーロッパのベストセラーとなったことにより、独奏ヴァイオリンによるソナタが主流となっていった。独奏ヴァイオリンにはしだいに高度な演奏技巧が用いられるようになった。バロック後期にはこのコレッリ形式のヴァイオリンソナタが全盛を極め、ヴィヴァルディタルティーニジェミニアーニといったヴァイオリンのヴィルトゥオーソ達によって非常に多数作曲された。それに対して18世紀後半になると、貴族や富裕市民の子女がチェンバロオルガンクラヴィコードの演奏を習う習慣が広がり、通奏低音として扱われてきた鍵盤楽器が主体となるヴァイオリン助奏つきの鍵盤楽器のためのソナタが作曲されはじめる。モーツアルトのヴァイオリン・ソナタと呼ばれる作品はすべてこのような鍵盤楽器のためのソナタである[1]古典派の時代になると鍵盤楽器がピアノへと発展したこともあってヴァイオリン助奏つきのピアノソナタも作曲されるようになった。しかしこの時代にもヴァイオリンが華麗に活躍するヴァイオリン独奏ソナタは作曲され続けた。ロマン派の時代になるとヴァイオリンとピアノを対等に扱った曲が主流になり、ヴァイオリンとピアノの対比と調和の妙が聴かせどころとなるようになった。

代表的な作品

バロック

古典派

  • ハイドン - 1曲
    「ヴァイオリンソナタ ト長調」(ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ)Hob.XV:32、1794年
    他に「通奏低音とのソナタ」「チェンバロとのソナタ」が複数あるが、偽作および自身のチェンバロ三重奏曲からチェロパートを除いた編曲である[2]
  • モーツァルト - 45曲
    初期の作品であるK.10〜K.15は「クラヴィーア(チェンバロ)と任意でヴァイオリンまたはフルートかチェロのために」と指定される。ヴァイオリンがピアノと対等になるのは概ねK.296以降の10数曲である。第24番K.296、第28番K.304(300c)、第34番K.378(317d)第40番K.454、第42番K.526などが比較的よく演奏される。
  • ベートーヴェン - 10曲 : 第5番 Op.24「春」第9番 Op.47「クロイツェル」が有名。
  • ニコロ・パガニーニ - ヴァイオリンとギターのためのソナタ集など。

ロマン派

近代

現代

類似の形式を持つ楽曲

脚注

  1. ^ 『モーツァルト・ベスト101』石井 宏(編)、2004年、新書館p198-199
  2. ^ 輸入盤CD「ハイドン ヴァイオリンソナタ ト長調」同梱解説(Henle)

関連項目


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