ハンバル法学派の視点--イジュティハードの門は閉じられていない
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/08 06:31 UTC 版)
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一方、ガザーリーの論理に対して真っ向に反対する論理を提示したのが、ハンバル法学派に所属するイブン・タイミーヤである。イブン・タイミーヤが活躍した舞台はフレグ・ウルスとマムルーク朝が対峙したシリアとエジプトである。イブン・タイミーヤが強調した論理は、シャリーアである。彼自身は、クルアーンとスンナの強調のみでは現実的な問題に対処することが困難であったということを十分に理解していたので、シャリーアが現実的機能を果たすためにも、クルアーンとスンナに現れている法的原則を解釈し応用する必要性を説いた。 イブン・タイミーヤは、法学者などのウラマーの重大な任務を説き、法源としてのクルアーンとスンナを絶対的優位な法体系に認めることで、この原則にのっとったイジュティハードだけが有効なものであるとし、個人によってそれぞれ勝手に独自の判断を認めなかった。 彼の論理は、18世紀のワッハーブ派の運動に大きな影響を与えていく。
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