ニトロゲナーゼ二量体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 07:47 UTC 版)
「ニトロゲナーゼ」の記事における「ニトロゲナーゼ二量体」の解説
ニトロゲナーゼ二量体の遺伝子はnifDおよびnifKであり、それぞれαおよびβサブユニットをコードしている。αβ構造が機能単位だが、生体内においてはα2β2構造をとっており、分子量は220 - 240 kDa程度である。αβ構造内には、活性中心である鉄-モリブデン補因子(FeMo-co)および電子伝達を担うP-clusterが一つずつ配位している。FeMo-coは[Mo-3Fe-3S]および[4Fe-3S]クラスターが3つの硫黄リガンドによって結合し、[Mo-7Fe-6S]クラスター構造を有している。さらにモリブデンはホモクエン酸のC2カルボニル基とヒドロキシ基に結合し、さらにαサブユニットのシステインとヒスチジンに結合して安定した構造をとっている。一方、P-clusterは2つの[4Fe-3S]クラスターが1つの硫黄リガンドによって結合し、[8Fe-7S]クラスター構造をとっている。それぞれのクラスターの両端はαおよびβサブユニットのシステインに結合し、配位されている。したがって、P-clusterはαβサブユニット間に配置している。 FeMo-co補因子:黄色部が硫黄、灰色部が鉄。ただし、左端の灰色はモリブデン。PDB: 1M34 P-cluster:黄色部が硫黄、灰色部が鉄。PDB: 1M34
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