トポロジーとノルム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 21:23 UTC 版)
「カレント (数学)」の記事における「トポロジーとノルム」の解説
カレントの空間は、自然に弱位相(weak-* topology)を持ち、さらに単純化して弱収束と呼ばれる。カレントの系列 Tk が T k ( ω ) → T ( ω ) , ∀ ω . {\displaystyle T_{k}(\omega )\to T(\omega ),\qquad \forall \omega .\,} であるとき、カレントは収束すると言う。 全カレントの空間上でいくつかのノルムを定義することが可能である。 そのようなノルムのうちのひとつが質量ノルム(mass norm)である。ω が m-形式であれば余質量(comass)が、 ‖ ω ‖ := sup { | ⟨ ω , ξ ⟩ | : ξ is a unit, simple, m -vector } . {\displaystyle \|\omega \|:=\sup\{|\langle \omega ,\xi \rangle |\colon \xi {\mbox{ is a unit, simple, }}m{\mbox{-vector}}\}.} により定義することができる。ω が単純(英語版)(simple)な m-形式とすると、その質量ノルムは、係数の普通の L∞-ノルムである。従って、カレント T の質量は、 M ( T ) := sup { T ( ω ) : sup x | | ω ( x ) | | ≤ 1 } {\displaystyle \mathbf {M} (T):=\sup\{T(\omega )\colon \sup _{x}|\vert \omega (x)|\vert \leq 1\}} で定義される。 カレントの質量は、一般化された曲面のウェイト領域(weighted area)を表わす。M(T) < ∞ であるカレントは、適切なウェイトを測ることのできる部分多様体上の積分により表現することができる。このことが、ホモロジカルな積分(英語版)(homological integration)の出発点である。 中間のノルムは、ホイットニーの平坦ノルム(flat norm)であり、 F ( T ) := inf { M ( T − ∂ A ) + M ( A ) : A ∈ E m + 1 } {\displaystyle \mathbf {F} (T):=\inf\{\mathbf {M} (T-\partial A)+\mathbf {M} (A)\colon A\in {\mathcal {E}}_{m+1}\}} により定義される。 2つのカレントは、それらが小さなほうから離れていれば、質量ノルムの中で閉である。一方、小さな変形で一致すれば、平坦ノルムと一致する。
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