デイビッド・レビーとは? わかりやすく解説

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デイビッド・レビー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/04 13:47 UTC 版)

デイビッド・H・レビー

David Howard Levy
1994年、ジェット推進研究所で講演
生誕 (1948-05-22) 1948年5月22日(76歳)
カナダ・ケベック州モントリオール
国籍 カナダ
教育 博士
出身校 Acadia University (学士)
Queens University (修士)
Hebrew University of Jerusalem (博士)
職業 サイエンスライター・天文学者
活動期間 1965 -
著名な実績 シューメーカー・レヴィ第9彗星の発見
影響を受けたもの 池谷・関彗星 (C/1965 S1)
配偶者 Wendee Esther Wallach-Levy
受賞 #賞歴参照
栄誉 小惑星(3673) Levyの命名
公式サイト 公式ウェブサイト
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デイビッド・レビー(David Howard Levy、1948年5月22日 - )は、カナダのサイエンスライター・天文学者。名前のカタカナ表記は『日経サイエンス』に従う[1]

シューメーカー・レヴィ第9彗星を発見するなど、彗星及び小惑星の発見で知られる。

経歴

1948年5月22日ケベック州モントリオールに生まれる。幼少時より天文学への関心を育むが、学士と修士の学位は英文学に関するものであった[2]。学生時代、あるフランス語のテストで「各自の人生設計をフランス語で話す」という課題があった。(このころすでに天体観測に熱中していたレビーではあるが)少し前に池谷・関彗星発見のニュースがあったのを思い出した。そこで、余り深く考えずにコメットハンターになりたいとテストに答えた[1]。それがきっかけとなり、1956年12月にコメットハンティングを始める。その19年後の1984年11月13日、ついに彗星を発見。C/1984 V1 レビー・ルデンコ彗星である[1]

後に23個(単独で、あるいはユージンキャロラインのシューメーカー夫妻との共同で)の彗星の発見者となる。主として天文学に関して34冊の著書を残している。代表作にクライド・トンボーの伝記『The Quest for Comets』、ユージン・シューメーカーに奉げられた『Shoemaker by Levy』がある。『スカイ&テレスコープ』『Parade Magazine』『Sky News』、新しいところでは『アストロノミー』に連載を執筆した[2]

彼とシューメーカー夫妻の名を冠した周期彗星には118P/Shoemaker–Levy(シューメーカー・レヴィ第4彗星)、129P/Shoemaker–Levy(シューメーカー・レヴィ第3彗星)、135P/Shoemaker–Levy(シューメーカー・レヴィ第8彗星)、137P/Shoemaker–Levy(シューメーカー・レヴィ第2彗星)、138P/Shoemaker–Levy(シューメーカー・レヴィ第7彗星)、145P/Shoemaker–Levy(シューメーカー・レヴィ第5彗星)、181P/Shoemaker–Levy(シューメーカー・レヴィ第6彗星)がある。また、255P/Levy(レヴィ彗星)およびP/1991 L3の単独発見者である。

2011年2月28日、『The Sky in Early Modern English Literature: A Study of Allusions to Celestial Events in Elizabethan and Jacobean Writing, 1572–1620』によりヘブライ大学より博士の学位を授与される。

2015年以降、ミズーリ州カンザスシティのリンダ・ホール図書館(: Linda Hall Library)に長年にわたる観測データを寄贈している。それには1956年から続けてきた観測記録、1958年以降の個人的なノート、1965年以降のコメットハンティングに関する記録が含まれる。これらはカナダ王立天文学会(: Royal Astronomical Society of Canada)のウェブサイトでも公開されている[3]

2016年現在アリゾナ州ピマ郡ベイル(: Vail)に居住。1997年、Wendee Levyと結婚[注釈 1][4]。Wendee と二人でネットラジオの番組を司会していたこともある[注釈 2][5]National Sharing the Sky Foundation会長[6]を歴任。DeTao Masters Academy (DTMA)より修士(天文学)を授与される。

2019年6月、自伝『A Nightwatchman's journey: the Road Not Taken』を上梓[7]

賞歴

1980年、カナダ王立天文学会よりC.A. Chant Medalを授与される。1990年Western Amateur AstronomersよりG. Bruce Blair Medalを授与される[8]1993年Gordon Myers Amateur Achievement Award受賞。2007年Edgar Wilson Award受賞。

1998年ディスカバリーチャンネルのドキュメンタリー『3 Minutes to Impact』の脚本担当の功績に対してニュース&ドキュメンタリー・エミー賞が授与される[注釈 3][9]

その他、メインベルトの小惑星3673 Levyは彼の名誉をたたえて命名された[10]

脚注

注釈

  1. ^ 2022年、Wendee死去
  2. ^ 2011年2月3日まで。なお、アーカイブされた番組は2016年現在も提供可能
  3. ^ Martyn Ives, David G. Taylor, Benjamin Woolley と共同受賞

出典

  1. ^ a b c レビー 2016, p. 96-07.
  2. ^ a b britannica.com 2025.
  3. ^ David H. Levy Logbooks”. The Royal Astronomical Society of Canada (2024年8月1日). 2025年4月25日閲覧。
  4. ^ David H. Levy. “About David”. David H. Levy's Home Page. 2016年5月26日閲覧。
  5. ^ Let's Talk Stars”. Letstalkstars.com. Tucson, AZ USA: Starizona. 2016年2月19日閲覧。
  6. ^ What We Do”. Sharing the Sky Foundation. 2016年3月9日閲覧。
  7. ^ A Nightwatchman's Journey”. The Royal Astronomical Society of Canada. 2020年8月4日閲覧。
  8. ^ G. Bruce Blair Award Recipients”. Western Amateur Astronomers. 2025年4月25日閲覧。
  9. ^ International Documentary Association (1998). International documentary: the newsletter of the International Documentary Association. 17. International Documentary Association. p. 59 
  10. ^ Lutz D. Schmadel (2007). “(3673) Levy”. Dictionary of Minor Planet Names. Springer Berlin Heidelberg. p. 309. doi:10.1007/978-3-540-29925-7_3671. ISBN 978-3-540-29925-7 

参考文献

  • D. H. レビー「ある彗星ハンターの思い出」『日経サイエンス』第46巻第6号、日経サイエンス社、2016年6月1日、96-97頁、 ISSN 0917-009XEAN 4910071150664 
  • David H. Levy”. britannica.com. 2025年4月24日閲覧。

関連項目

外部リンク




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