ディラック・フェルミオンへの書き換え
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/19 21:30 UTC 版)
「スタッガード・フェルミオン」の記事における「ディラック・フェルミオンへの書き換え」の解説
1成分のスタッガード・フェルミオンは4成分のディラック・フェルミオンとして書き換えることができる。 ψ ( N ) α , f = N 0 ∑ A ( γ A 2 ) α , f χ A ( N ) {\displaystyle \psi (N)_{\alpha ,f}=N_{0}\sum _{A}({\frac {\gamma _{A}}{2}})_{\alpha ,f}\,\chi _{A}(N)} ψ ¯ ( N ) α , f = N 0 ∑ A χ ¯ A ( N ) ( γ ¯ A 2 ) α , f {\displaystyle {\bar {\psi }}(N)_{\alpha ,f}=N_{0}\sum _{A}{\bar {\chi }}_{A}(N)({\frac {{\bar {\gamma }}_{A}}{2}})_{\alpha ,f}} γ A ≡ γ 1 A 1 γ 2 A 2 γ 3 A 3 γ 4 A 4 {\displaystyle \gamma _{A}\equiv \gamma _{1}^{A_{1}}\gamma _{2}^{A_{2}}\gamma _{3}^{A_{3}}\gamma _{4}^{A_{4}}} と定義される。ここで、Aμ=0,1 であり、A は4次元超立方体の16個の頂点 (0,0,0,0),(1,0,0,0),…,(1,1,1,1) に対して全ての和をとっている。 上式を用いて、スタッガード・フェルミオンの作用をディラック・フェルミオンで書き換えると、 S s t a g g e r d = 1 N 0 2 ∑ N , μ ψ ¯ N [ ( γ μ ⊗ 1 ) ∇ μ 2 + ( γ 5 ⊗ γ μ T γ 5 T ) ∇ μ 2 2 + M ( 1 ⊗ 1 ) ] ψ N {\displaystyle S_{\mathrm {staggerd} }={\frac {1}{N_{0}^{2}}}\sum _{N,\mu }{\bar {\psi }}_{N}\left[(\gamma _{\mu }\otimes \mathbf {1} ){\frac {\nabla _{\mu }}{2}}+(\gamma _{5}\otimes \gamma _{\mu }^{T}\gamma _{5}^{T}){\frac {\nabla _{\mu }^{2}}{2}}+M(\mathbf {1} \otimes \mathbf {1} )\right]\psi _{N}} となる。ここで、テンソル積はスピンとテイストの対称性 S U ( 4 ) ⊗ S U ( 4 ) {\displaystyle SU(4)\otimes SU(4)} に対応し、格子上の差分演算子の定義は ∇ μ ψ N ≡ ψ N + μ ^ − ψ N − μ ^ 2 {\displaystyle \nabla _{\mu }\psi _{N}\equiv {\frac {\psi _{N+{\hat {\mu }}}-\psi _{N-{\hat {\mu }}}}{2}}} ∇ μ 2 ψ N ≡ ψ N + μ ^ + ψ N − μ ^ − 2 ψ N 2 {\displaystyle \nabla _{\mu }^{2}\psi _{N}\equiv {\frac {\psi _{N+{\hat {\mu }}}+\psi _{N-{\hat {\mu }}}-2\psi _{N}}{2}}} である。この作用の第1項は通常の運動項、第3項は通常の質量項で、第2項が異なるテイスト間の相互作用を表す項である。第2項により、テイスト対称性は露わに破れている。
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