テトラヒドロキシドアルミン酸ナトリウム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/10 07:28 UTC 版)
「アルミン酸ナトリウム」の記事における「テトラヒドロキシドアルミン酸ナトリウム」の解説
アルミニウムや水酸化アルミニウムを水酸化ナトリウム水溶液に溶解した溶液中に存在するが、固体として単離することは困難である。水溶液は加水分解により強塩基性を示し、容易く加水分解して水酸化アルミニウムを沈殿する。ヒドロキシ基を有する有機化合物の存在により加水分解に対して安定化する。水溶液の27Al NMR、赤外分光法、ラマンスペクトルおよびイオン交換により、強塩基性水溶液において低濃度では四面体型の [Al(OH)4]- の存在が示されており、高濃度では Al-O-Al 架橋構造を持つ [(HO)3AlOAl(OH)3]2- の存在が確認されている。 テトラヒドロキシドアルミン酸ナトリウム水溶液と水酸化アルミニウムの固体との間には以下のような溶解平衡が成立する。 Al ( OH ) 3 ( s ) + OH − ( aq ) ⇌ [ Al ( OH ) 4 ] − ( aq ) {\displaystyle {\ce {Al(OH)3(s)\ +OH^{-}(aq)\rightleftharpoons [Al(OH)4]^{-}(aq)}}} 高温でかつ高濃度の水酸化物イオンの存在下で水酸化アルミニウムの溶解度は増大し、バイヤー法によるボーキサイトからの水酸化アルミニウムの抽出では、熱濃水酸化ナトリウムでアルミニウムを溶解した後、冷却、希釈により水酸化アルミニウムを析出させる。
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