ターボ符号誤り訂正LSI
ターボ符号誤り訂正LSIとは、光ファイバー通信で情報信号の誤り訂正に用いるLSIのひとつで、最大2%のビット誤りまで訂正できる誤り訂正LSIのことである。三菱電機が開発したもので、2005年12月に試作品が公表された。
現在光ファイバー通信で主流となっている、リード・ソロモン方式と呼ばれる誤り訂正符号では、訂正できるビット誤り量には限界が生じ始めていた。ターボ符号誤り訂正LSIは、10Gbpsの光ファイバー通信向けに開発されたものであるが、この技術を用いれば、伝送容量を従来の3倍に拡大する、あるいは伝送距離を3倍に延長することが可能となる。
リード・ソロモンに代わる訂正能力を得るために開発されたターボ符号は、約140倍のビット誤り訂正が可能である。ターボ符号は伝送速度が数10Mbpsの無線通信システムなどでは用いられているが、10Gbpsの光ファイバー通信では信号処理速度が追いつかず、1チップのLSIで構成するのは困難であるとされていた。
三菱電機によれば、このLSIを用いれば、例えば波長多重数を従来の32波から96波に拡大する、あるいは、同一波長多重数で総伝送距離を1000kmから3000kmに拡大することができるという。また、このLSIを4チップ使用すれば40Gbpsの光ファイバー通信への拡張も可能になる。
※画像提供 / 三菱電機株式会社
参照リンク
ニュースリリース -「ターボ符号誤り訂正LSI」の開発について(三菱電機)
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