ターゲット構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/02 00:52 UTC 版)
タンパク質の機能は、タンパク質の構造に大きく依存しており、合理的タンパク質設計では、この関係を利用して、ターゲット構造や折りたたみを持つタンパク質を設計することにで機能を設計する。したがって、定義上、合理的タンパク質設計では、ターゲット構造や構造のアンサンブルを事前に知っておく必要がある。これは、さまざまな方法で特定の機能を果たすタンパク質を見つける定向進化や、配列はわかっているが構造が不明なタンパク質構造予測など、他のタンパク質工学とは対照的である。 多くの場合、ターゲット構造は、他のタンパク質の既知の構造に基づいている。しかし、自然界では見られない新規折りたたみ方がますます可能になっている。Peter S. Kimらは、これまで自然界では見られなかった、非天然のコイルドコイルの三量体や四量体を設計した。David Baker研究室で開発されたタンパク質Top7は、タンパク質設計アルゴリズムを用いて完全な新規折りたたみが設計されている。最近では、Bakerらが、二次構造予測と三次構造の橋渡しをするタンパク質フォールディングファンネル(英語版)に基づいて、理想的な球状タンパク質構造を設計するための一連の原理を開発した。これらの原理は、タンパク質構造予測とタンパク質設計の両方に基づいており、5種類の新規タンパク質トポロジーを設計するために使用された。
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