スピン軌道相互作用項
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/18 03:07 UTC 版)
「微細構造 (原子物理学)」の記事における「スピン軌道相互作用項」の解説
標準的な基準系 (frame of reference) では、電子が原子核を中心に軌道運動していると捉える。スピン-軌道補正はこの基準系の代わりに電子は静止しており、原子核が電子を中心に軌道運動していると捉えた場合に起きる補正である。この場合、原子核の軌道運動は事実上の環状電流として働き、よって磁場を形成する。 しかし一方、電子それ自身もスピン角運動量による磁気モーメントを持っている。これら2つの磁気ベクトル、 B → {\displaystyle {\vec {B}}} と μ → s {\displaystyle {\vec {\mu }}_{s}} が互いに相互作用を起こし、それらの相対的な向きに依存したあるエネルギーコストが生じる。このエネルギーコストが次式のエネルギー補正を引き起こす。 Δ E S O = ξ ( r ) L → ⋅ S → . {\displaystyle \Delta E_{\rm {SO}}=\xi (r){\vec {L}}\cdot {\vec {S}}.}
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