ステートレスIP/ICMP変換
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 14:54 UTC 版)
「IPv6移行技術」の記事における「ステートレスIP/ICMP変換」の解説
ステートレスIP/ICMP変換(SIIT: Stateless IP/ICMP Translation)は、IPv6とIPv4の間でパケットのヘッダフォーマットを変換する。SIITでは、「IPv4変換アドレス」(IPv4-translated address)と呼ばれるIPv6アドレスの種類を定義する。IPv4変換アドレスはプリフィックスが::ffff:0:0:0/96で、IPv4アドレスがa.b.c.dのとき::ffff:0:a.b.c.dのように書き表す。このプリフィックスは、トランスポート層のヘッダのチェックサム値が変化しないよう、値が0のチェックサムを与えるために選ばれた。 このアルゴリズムは、固定的に割り当てられたIPv4アドレスを持たないIPv6ホストが、IPv4のみのホストと通信する場合に使用される。アドレスの割当てとルーティングの詳細は、仕様に記載されていない。SIITは、ステートレスなネットワークアドレス変換(NAT)の特別な例である。 仕様はNGTRANS IETFワーキンググループによるもので、最初にサン・マイクロシステムズのE.Nordmarkによる RFC 2765 として、2000年2月にドラフトが発表された。RFC 2765は、2011年に RFC 6145 によって廃止された。RFC 2765のアドレス・フォーマットの一部は、 RFC 6052 で定められている。IPv4/IPv6変換の枠組みは、RFC 6144で定められている。
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