スコイネウスの子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 19:12 UTC 版)
このクリュメノスは、ヒュギーヌスによるとアルカディア地方の王スコイネウスの子である。娘ハルパリュケーの父。クリュメノスは父の後を継いで王となったが、自らの娘であるにもかかわらずハルパリュケーと関係を持った。しかしハルパリュケーは父の子を生むと、宴の際にこの赤子を殺し、その肉を父の料理に混ぜた。クリュメノスはそのことを知るとハルパリュケーを殺した。その後、クリュメノスはハルパリュケーと関係を持ったために自殺した。 一方、ニカイアのパルテニオス(英語版)によると、クリュメノスはアルゴス王テーレウスの子であり、エピカステーとの間に、イーダース、テラゲール、ハルパリュケーをもうけた。物語の筋はヒュギーヌスとほぼ同じであるが、パルテニオスのほうがより詳しいほか相違点がある。クリュメノスは一度はハルパリュケーをネーレウスの子アラストールと結婚させたが、後を追いかけてハルパリュケーを奪ったのちは、公然と自分の妻とした。しかしハルパリュケーは宴の際に弟たちを殺して父の食卓に出し、報復が完遂されると、神々に助けを求めて鳥に変えられた。クリュメノスは自殺したという。 ノンノスも同様にハルパリュケーは父に報復したのち鳥になったと述べている。
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