スカジ (衛星)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > スカジ (衛星)の意味・解説 

スカジ (衛星)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 06:04 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
スカジ
Skathi
仮符号・別名 仮符号 S/2000 S 8
別名 Saturn XXVII
分類 土星の衛星
軌道の種類 北欧群中の
下位群であるスカジ群
発見
発見日 2000年9月23日[1]
発見者 B ・グラッドマン
J ・J ・カヴェラーズ
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 15,635,000 km[2]
離心率 (e) 0.2718[2]
公転周期 (P) 728.10 日 (1.993 年)[2]
軌道傾斜角 (i) 148.5°[3]
土星の衛星
物理的性質
半径 4 km[4][5]
質量 3.2×1014 kg[4]
平均密度 2.3 g/cm3[4] (仮定値)
アルベド(反射能) 0.06[4] (仮定値)
Template (ノート 解説) ■Project

スカジ (Saturn XXVII Skathi) は、 土星の第27衛星である。外部衛星のうち逆行軌道を公転する北欧群に属する。また、北欧群の他の7つの衛星とサブグループ(下位群)スカジ群を形成している。

2000年9月23日にブレット・J・グラドマンジョン・J・カヴェラーズらの研究チームにより発見された[1]。観測にはカナダ・フランス・ハワイ望遠鏡が用いられており、補償光学が活用された。発見は同年12月7日に国際天文学連合のサーキュラーで公表され、S/2000 S 8 という仮符号が与えられた[6][7]

固有名であるスカジは、北欧神話に登場するニョルズの妻である巨人族のスカジに由来する。この名称は2003年8月8日に承認され、同時に Saturn XXVII という確定番号も与えられた[8]

なお、多くの文献では Skadi という綴りで記載されている。これは、名称の由来となっているスカーズィーの古ノルド語形 Skaði の簡略表記[注 1]であり、2003年の命名時に国際天文学連合 (IAU) から公表されたものである[8]。その後、2005年1月21日に IAU の惑星系の命名に関するワーキング・グループ (WGPSN) より、古ノルド語形の別の転写形である現在の綴りに修正された[9][注 2]

推定直径およそ 8 km の小さな天体であり、同じ北欧群に属する比較的大きな衛星のフェーベに天体が衝突した際に発生した破片ではないかと考えられている。またユミルと共に、イアペトゥスヒペリオンの表面に降り積もった暗い物質の供給源である可能性が指摘されている[1]

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 古ノルド語形に見える “ð” eth が現代の英語にはないアルファベットのため(古英語では使われていた)。
  2. ^ 同時に、スットゥングルスリュムルの綴りも修正されている。

出典

  1. ^ a b c NASA (2017年12月5日). “In Depth | Skathi – Solar System Exploration: NASA Science”. アメリカ航空宇宙局. 2018年12月17日閲覧。
  2. ^ a b c Jet Propulsion Laboratory (2013年8月23日). “Planetary Satellite Mean Orbital Parameters”. Jet Propulsion Laboratory Solar System Dynamics. ジェット推進研究所. 2018年12月17日閲覧。
  3. ^ Saturnian Satellite Fact Sheet”. アメリカ航空宇宙局. 2018年12月17日閲覧。
  4. ^ a b c d Jet Propulsion Laboratory (2015年2月19日). “Planetary Satellite Physical Parameters”. Jet Propulsion Laboratory Solar System Dynamics. ジェット推進研究所. 2018年12月17日閲覧。
  5. ^ Scott S. Sheppard. “Saturn Moons”. Carnegie Science. 2019年11月2日閲覧。
  6. ^ Brian G. Marsden (2000年12月8日). “IAUC 7538: S/2000 S 7, S/2000 S 8, S/2000 S 9”. Central Bureau for Astronomical Telegrams. 国際天文学連合. 2018年12月17日閲覧。
  7. ^ Brian G. Marsden (2000年12月19日). “MPEC 2000-Y15 : S/2000 S 1, S/2000 S 2, S/2000 S 7, S/2000 S 8, S/2000 S 9”. 小惑星センター. 2018年12月17日閲覧。
  8. ^ a b Daniel W. E. Green (2003年8月8日). “IAUC 8177: Sats OF (22); Sats OF JUPITER, SATURN, URANUS”. Central Bureau for Astronomical Telegrams. 国際天文学連合. 2018年12月17日閲覧。
  9. ^ Daniel W. E. Green (2005年1月21日). “IAUC 8471: 2005O; C/2004 T8, Y5, Y6, Y7, Y8; Sats OF SATURN”. Central Bureau for Astronomical Telegrams. 国際天文学連合. 2018年12月17日閲覧。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「スカジ (衛星)」の関連用語

スカジ (衛星)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



スカジ (衛星)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのスカジ (衛星) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS