スウェット・ロッジの現在
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/25 06:31 UTC 版)
「スウェット・ロッジ」の記事における「スウェット・ロッジの現在」の解説
インディアンの「発汗の儀式」は、1970年代の「レッド・パワー」によって全米に広められるのと同時に、ヨーロッパ諸国へも広められた。その実役を担ったのは、合衆国内と同じく、アーチー・ファイヤー・レイムディアーら、ラコタ・スー族の伝統派の呪い師だった。ラコタ・スー族の伝統派呪い師たちは、招かれてヨーロッパ諸国でインディアンの精神世界に関する講演を行い、各地で「発汗の儀式」を開催している(→ドイツ・ウーックスハイムのアイフェルでアーチーが建てた「発汗の小屋」)。 一方、合衆国内ではニューエイジなどの接近により、「プラスチック・メディスンマン」(エセ呪い師)の主催による、まがい物の「発汗の儀式」も多々見られるようになっている。この儀式は高温のもとで行われるため、もともと体力を消耗するものであるが、衣服を着たまま参加するなどして、事故も相次いでいて、死亡者まで出している。こういったニューエイジと結託したエセ呪い師の儀式は参加者から料金をとる有料の見世物であり、偽物である。伝統派の呪い師はあらゆる儀式において参加者から金をとるようなことは絶対にしない。 チュラリップ族の女性運動家であり、「スウェット・ロッジ」の儀式の主宰者だったジャネット・マクラウドは、こうした有料のエセ儀式を、「連綿と続く、白人たちの“インディアンからの窃盗”のなかでも、最悪きわまる例である」と徹底批判している。
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