サッダーム逮捕
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 09:43 UTC 版)
「サッダーム・フセイン」の記事における「サッダーム逮捕」の解説
転機は、7月に拘束されたサッダームの警護官の供述であった。この供述を元にアメリカ軍は2003年12月13日、サッダーム拘束を目的とした「赤い夜明け作戦」を決行。サッダームはアメリカ陸軍第4歩兵師団と特殊部隊により、イラク中部ダウルにある隠れ家の庭にある地下穴に隠れているところを見つかり逮捕された。拳銃を所持していたが抵抗や自決などは行わなかった。アメリカ軍兵士によって穴から引きずり出されて取り押さえられ、「お前は誰だ?」という問いに対し、「サッダーム・フセイン。イラク共和国大統領である。交渉がしたい。」と答えたとされる。この時、アメリカ軍通訳の亡命シーア派イラク人の姿を見るなり「裏切り者」と叫んで唾を吐きかけたため、この亡命イラク人に殴打されている。 ただし、後にサッダーム自身が弁護士を通じて語ったところによれば、「穴倉に潜んでいたのでは無く、朝の礼拝中に襲われた。米兵に足を叩かれて、麻酔で眠らされた」とアメリカ軍発表を否定しており、「銃は持っていなかった。持っていれば戦って自分は殉教者になったはずだ」と語ったという。 なお、サッダームが隠れていた民家は、1958年にカースィム首相暗殺未遂事件を起こしたサッダームが、潜伏の際に使用した隠れ家と同じ民家であったと、後にサッダームがFBIの尋問で明らかにした。
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