コンゴタンの起源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 06:33 UTC 版)
コンゴタンがオロナウル部から分派したことは各種史料が一致して伝えるものの、そのオロナウルの出自については史料によって記述が大きく異なる。モンゴル部では伝説上の始祖ボドンチャルの血を引くモンゴル部の支配氏族をニルン、ボドンチャルの血を引かない被支配氏族をドルルギンと呼んで厳密に区別しているが、オロナウル部のみはニルンとする記述(『元朝秘史』)、ドルルギンとする記述(『集史』)が混在している。 『元朝秘史』によるとボルジギン氏のカイドゥ・カンにはチャウジン・オルテゲイという息子がおり、チャウジン・オルテゲイの子供達からオロナウル、コンゴタン、アルラト、スニト、カプトルカス、ゲニゲスといった諸氏族が派生したという。一方、『集史』ではチャウジン・オルテゲイの子孫はシジウト氏、オルテゲイ氏のみとされ、ボドンチャルの血を引かないとある家系にコンゴタン、アルラト、カルクヌウト(ケレングト)と呼ばれる3兄弟がおり、これがオロナウル3氏族の祖となったとする。また、『集史』はコンゴタンの語源が「大きな鼻」であると伝えている。 コンゴタンは代々シャーマンを務める特殊な家系だったようで、君主の側近として屡々高い地位を誇っていた。チンギス・カンの父イェスゲイ・バートルの時代にはコンゴタン部のチャラカがイェスゲイの側近として、チンギス・カンから「エブゲン(祖父)」と呼称されるほど信任を受けていた。
※この「コンゴタンの起源」の解説は、「コンゴタン」の解説の一部です。
「コンゴタンの起源」を含む「コンゴタン」の記事については、「コンゴタン」の概要を参照ください。
- コンゴタンの起源のページへのリンク