ゲーテッド・リバーブ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/20 17:38 UTC 版)
「ヒュー・パジャム」の記事における「ゲーテッド・リバーブ」の解説
このリバーブ処理方法は、スティーヴ・リリーホワイトがプロデュース、ヒュー・パジャムがエンジニアリングを担当した1980年のXTCのアルバム『ブラック・シー』のドラム・サウンドなどに使われていて、ドラムのルーム・アンビエンスや、ドラムのリバーブ用にプレート・リバーブなどを使い、そのリバーブ・リターン対して ノイズゲート を使用したことから呼称されるようになり、今ではデジタル・リバーブなどのデジタル・リバーブレーターに搭載される基本リバーブの1種類にもなっている。 ゲーテッド・リバーブの作成方法は、リバーブなどの残響成分をkepex などの Noise Gate 回路を通過させ、リバーブ・サウンドの減衰時間を極端に短く、しかも強制的にGateを閉じさせるようにセッティングすることによって得られる。後にデジタル・リバーブが開発されて行く中で、このリバーブとゲートという2つの機能を1つにまとめたリバーブのプログラムとして開発されて、現在に至っている。 補足として、他の有名なゲーテッド・リバーブの例としては、Noise Gateによる受動的なゲーテッド・リバーブではなく、SSLのコンピューター・オートメーションを使い、リバーブに対して細かくチャンネル・モジュールのカット・データを書き込むことによる能動的なノイズ・ゲートとしてドラム・サウンドを劇的なサウンドにしている曲がある。パワー・ステーションが1985年にリリースしている「Some Like It Hot」という曲がそれにあたり、機械的にリバーブ成分をカットした物と比べ、テンポに合わせて任意のタイミングでリバーブ成分がカットされているため、インパクトのあるサウンドになっていて、ヒュー・パジャムらが作り出したゲーテッド・リバーブの新たな解釈としてミキシングに応用されている。
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