クビワコウモリとは? わかりやすく解説

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頸輪蝙蝠

読み方:クビワコウモリ(kubiwakoumori)

ヒナコウモリ科哺乳動物

学名 Eptesicus japonensis


クビワコウモリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/16 21:04 UTC 版)

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クビワコウモリ
保全状況評価[a 1]
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: コウモリ目 Chiroptera
: ヒナコウモリ科 Vespertilionidae
: クビワコウモリ属 Eptesicus
: クビワコウモリ E. japonensis
学名
Eptesicus japonensis
Imaizumi, 1953
和名
クビワコウモリ
英名
Japanese northern Bat

クビワコウモリ(首輪蝙蝠、Eptesicus japonensis)は、哺乳綱コウモリ目(翼手目)ヒナコウモリ科クビワコウモリ属に分類されるコウモリ。オオコウモリ科クビワオオコウモリと混同しないよう注意。

分布

日本固有種[1][a 2]。種小名japonensisは「日本産の」の意。

石川県岐阜県埼玉県静岡県栃木県富山県長野県福島県山梨県で発見例がある[2]。1989年に乗鞍高原で繁殖集団の発見例があり[1]野麦峠周辺でも繁殖している可能性がある[2]

形態

体長5.5-6.5センチメートル[1][a 2]。尾長3.5-4.3センチメートル[1][a 2]。前腕長3.8-4.3センチメートル[1][a 2]。体重8-13グラム[1][a 2]。体色は黒褐色で、上毛の先端は薄褐色や白だが金属光沢がある個体もいる[1]。頸部の毛衣がやや薄色で、輪状に見えることが和名の由来になっている[3]

分類

1951年に初めて、1953年に2例目が共に長野県で採集されて以降、1970年に富士山(1979年にも採集例あり)で採集されるまで採集例がなかった[2]

生態

夜行性で、日没後に飛翔して採食を行い日没前には隠れ家に戻る[1]。昼間は樹洞、壁板の下や屋根裏などで休む[1]。乗鞍高原の家屋で発見された繁殖集団は100頭以上の群れを形成していた[1][a 2]。冬季の観察例はないが、晩秋から冬眠すると考えられている[1]

メスのみで群れを形成し出産・保育を行う[1]。初夏に1回に1匹の幼獣を産むと考えられている[a 2]。生後1か月で飛翔できるようになる[1]

種の保全状態評価

森林伐採や湿地開発による生息地の破壊などにより、生息数が減少していると考えられている[a 2]

絶滅危惧II類 (VU)環境省レッドリスト[a 3]

参考文献

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m 阿部永監修、阿部永・石井信夫・伊藤徹魯・金子之史・前田喜四雄・三浦慎吾・米田政明 『日本の哺乳類【改訂2版】』 東海大学出版会2008年、49頁。
  2. ^ a b c 山本輝正、佐藤顕義、勝田節子 「長野県におけるコヤマコウモリNyctalus furvusとクビワコウモリEptesicus japonensisの採集記録」『哺乳類科学』、日本哺乳類学会、2008年、277-280頁。
  3. ^ 前田喜四雄 「シリーズ 日本の哺乳類 種名検討編, 日本産翼手目(コウモリ類)の和名再検討」『哺乳類科学』第36巻 2号、日本哺乳類学会、1997年、244頁。

脚注

関連項目

外部リンク



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