クテシアスの記録
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 14:59 UTC 版)
ハカーマニシュ朝に仕えたギリシア人クテシアスもまた、メディアの王統譜を伝えている。彼の著作『ペルシア史』は散逸して現存していないが、部分的に残された引用・抜粋などによってその内容が知られている。クテシアスによればメディアはアッシリアが滅亡した後、アジアを支配した。アッシリア最後の王サルダナパロス(アッシュルバニパル)を滅ぼしたアルバケスを含め、彼が記録している7人のメディア王は以下の通りである。 アルバケス:在位28年間。 マウダケス:在位50年間。 ソサルモス:在位30年間。 アルテュカス:在位50年間。 アルビアネス:在位22年間。 アルタイオス(アスティパラス):在位40年間。 アスパンダス(アステュイガス、アステュアゲス)。 クテシアスの記録は物語の詳細も含めヘロドトスの記述と大きく矛盾し、最後の王アステュアゲスについての情報も異なる(ヘロドトスは彼をキュロス2世の母方の祖父とするが、クテシアスは血縁は無いとする)。また、サルダナパロス(アッシュルバニパル)がアッシリアの最後の王であるという物語は現在のアッシリア学の知見において事実ではない(アッシュルバニパルの記事を参照)。一般的にメディアの王統を再構築する際にはヘロドトスのそれが参照される(例えば、エンサイクロペディア・イラニカ等)。
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