ガラスの広間棟
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/11 16:40 UTC 版)
ガラスの広間棟(Gläserner Saalbau)は、3階にあったヴェネツィア・ガラスで飾られた鏡の広間にちなんで名付けられた。この建物は中庭に向かって大変にがっしりとしたルネサンス様式のアーケードを有しているが、その内部は後期ゴシック様式のヴォールトで構成されている。この建物の、市街地に向いた北側には全く装飾がなされていない。ガラスの広間棟の建設時には、すでにオットハインリヒ館が計画されており、ガラスの広間棟の裏側はオットハインリヒ館で隠されるため、装飾がなされなかったのであろうと推測されている。東側はゴシック様式の小さな張り出し部で飾られ、中庭側と同じような破風で飾られた張り出し部を持つ。選帝侯カール1世ルートヴィヒは三十年戦争後にこのガラスの広間棟を再建している。これにより階の高さが変わり、新しく北側に丸い弓状の窓が取りつけられた。この建物に最初からあった窓は、現在も北側のファサードの一部に見ることができる。 1764年7月24日に相次いで2回の落雷があり、この建物は地下室のヴォールトに至るまで焼失した。 1897年にガラスの広間棟西壁から塗り込められた初期ゴシック様式の窓が発見された。これは城の領域内に13世紀前半に建物があったことを示すものである。
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