ガスと結合した場合の変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/23 03:04 UTC 版)
「ヘモグロビン」の記事における「ガスと結合した場合の変化」の解説
酸素が多い環境 オキシヘモグロビン(酸素化ヘモグロビン、酸化ヘモグロビン、oxyhemoglobin、O2Hb、HbO2) - 酸素と結合した状態。酸素の運搬は、通常98%オキシヘモグロビンが使用される(高圧酸素治療の際には、高圧をかけて血漿に溶け込ませて運ばれる)。 血中の二酸化炭素が多い環境 デオキシヘモグロビン(脱酸素化ヘモグロビン、還元ヘモグロビン、deoxyhemoglobin、HHb)- 酸素がない状態。水素イオンと結合 カルバミノヘモグロビン(英語版) - 二酸化炭素がヘモグロビンのアミノ基と結合した状態。血中二酸化炭素輸送の約11-23%がこの形態で、70-85%が炭酸脱水酵素で変換された炭酸水素イオン、7%が二酸化炭素として血漿に溶け込み肺に送られ換気される。 一酸化炭素との結合 カルボキシヘモグロビン(英語版)( COHb もしくは HbCO ) - 一酸化炭素とヘモグロビンが結合した状態。異常ヘモグロビンに分類される。酸素より親和性が高く酸素と結合しなくなるので、血中の酸素を運ぶ機能が損なわれる。COHb10%を超えると一酸化炭素中毒の症状が出始め、それ以上になっていくと死亡することもある。高気圧酸素治療によってヘモグロビンに頼ることなく血漿に酸素を溶かして体内を循環させることができるとともに、カルボキシヘモグロビンの半減期を短くする効果が確認されている。一酸化炭素の結合したヘモグロビンは光を照射することで、結合を切ることができる。
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