ガイドナンバーを用いた露光計算
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 13:54 UTC 版)
「ガイドナンバー」の記事における「ガイドナンバーを用いた露光計算」の解説
撮影距離・ガイドナンバー・絞り・フィルム感度の関係は以下の通りである。 撮影距離をd、ガイドナンバーをg、絞りをa、フィルム感度(ISO感度)をsとすると a = g d × s 100 {\displaystyle a={\frac {g}{d}}\times {\sqrt {\frac {s}{100}}}} となる。実際の撮影に当てはめると、フラッシュのガイドナンバーが56で、フィルム感度ISO100とした場合、撮影距離が10mなら a = 56 10 × 100 100 {\displaystyle a={\frac {56}{10}}\times {\sqrt {\frac {100}{100}}}} つまり a = 5.6 × 1 {\displaystyle a=5.6\times 1} となり、絞りはF5.6が適正であると計算できる。同様に20mならF2.8、5mならF11となる。ここでフィルム感度がISO400になると、同じ絞りでの撮影距離は2倍に伸びる。上式とは逆に、レンズの開放絞りでガイドナンバーを割るとISO感度100のフィルム使用時の最大撮影距離が求められ、開放絞り値と最大撮影距離を掛けるとガイドナンバーが求められる。 フォーカス操作と絞り調節を連動させて、このような計算を自動的に行う装置がフラッシュマチックである。 多灯フラッシュ撮影の場合は、以下の計算式に従って実効ガイドナンバーg'を求め、上式のgと置き換える。フラッシュの数をxとして g ′ = ( g 1 ) 2 + ( g 2 ) 2 + ( g 3 ) 2 + ⋯ ( g x ) 2 {\displaystyle g'={\sqrt {(g_{1})^{2}+(g_{2})^{2}+(g_{3})^{2}+\cdots (g_{x})^{2}}}} となる。ただし、すべてのフラッシュが同じ場所に設置されている必要がある。 ガイドナンバー43のフラッシュとガイドナンバー24のフラッシュ2個を使う場合で実際に計算してみると、 g ′ = 43 2 + 24 2 + 24 2 {\displaystyle g'={\sqrt {43^{2}+24^{2}+24^{2}}}} g ′ = 1849 + 576 + 576 {\displaystyle g'={\sqrt {1849+576+576}}} g ′ = 3001 {\displaystyle g'={\sqrt {3001}}} g ′ ≓ 54 {\displaystyle g'\risingdotseq 54} バウンス(間接照明や反射光)やディフューザーなどを用いた場合の計算はできない。またフィルター、近接撮影などで掛かる露光倍数は、別途計算する必要がある。
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