カンブレーの聖母
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2020/11/12 10:01 UTC 版)
『カンブレーの聖母』（カンブレーのせいぼ（仏: Vierge de Cambrai または 仏: Notre-Dame de Grâce））は、1340年ごろに描かれた作者未詳の絵画。後期ビザンチン美術様式の作風で、おそらくはシエナ派の画家の作品であり[1]、慈愛の聖母とよばれる、幼児キリストに頬を寄せる聖母マリアという構図で描かれている。1300年ごろにトスカーナで描かれた絵画作品がもとになっているとされる『カンブレーの聖母』は、1440年から1450年ごろにフィレンツェで制作された彫刻作品と同様に、15世紀の芸術家たちに広く影響を与えた[2]。14世紀から15世紀にかけて、イタリアや北方ヨーロッパの画家たちに何度も模写された作品で、とくにフィリッポ・リッピが1447年に描いた『玉座の聖母 (en:Madonna and Child Enthroned (Filippo Lippi))』が有名である。
注釈
出典
- ^ a b Upton (1989), 52
- ^ a b Parshall (2007-8), 19
- ^ a b Ainsworth, 139
- ^ a b Evans, p. 582
- ^ a b c Ainsworth (1998), 259
- ^ Evans, pp. 582
- ^ a b Parshall (2007-8), 18
- ^ Evans, p. 584
- ^ Harbison (1991), 159–160
- ^ "L'Icône Notre-Dame de Grâce". notredamedegrace.org. Retrieved 2 February 2013.
- ^ Evans, pp. 582–583, (Byzantium: Faith and Power (1261–1557) extract from the exhibition catalogue)
- ^ Evans, no. 351, pp. 586–587. ヒューストン美術館、板に油彩、12.5 x 9 インチ
- ^ Ainsworth, 104
- ^ Evans, pp. 581–586. The Kansas version is no. 350. Ainsworth on p. 584, which is also the quoted page, describes the Count of Etampes as Philip's "nephew", which appears to be incorrect.
- ^ Evans, pp. 587–588; this is no. 352
- ^ Evans, p. 585
- ^ Maria Constantoudaki-Kitromilides in From Byzantium to El Greco,p. 51–2, Athens 1987, Byzantine Museum of Arts
[続きの解説]
「カンブレーの聖母」の続きの解説一覧
- 1 カンブレーの聖母とは
- 2 カンブレーの聖母の概要
- 3 脚注
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