オープニング理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 04:38 UTC 版)
「ボビー・フィッシャー」の記事における「オープニング理論」の解説
フィッシャーの経歴のほとんどで、オープニング(定跡)とそのバリエーション(変化)を指しているときの彼の手は予測可能だった。この見かけ上の欠点にもかかわらず、彼は使用したオープニングとバリエーションについての知識が豊富だったので、対戦相手がこの点を利用するのは非常に困難だった。 黒番では、フィッシャーは通常、1. e4 に対してシシリアン・ディフェンスのナイドルフ・ヴァリエーションを指した。1. d4 に対してはキングズ・インディアン・ディフェンス、まれにニムゾ・インディアン・ディフェンス (1. d4 Nf6 2. c4 e6 3. Nc3 Bb4)、ベノニ・ディフェンス、グリュエンフェルド・ディフェンスまたはネオ・グリュエンフェルド・ディフェンス(英語版)を指した。白番では、フィッシャーは彼の経歴を通してほとんど 1. e4 だけを指した。 フィッシャーは、シシリアン・ディフェンスの黒番・白番 の両方とも勝率が良かった。フィッシャーの 1. e4 に対して次に最も一般的な黒の手はカロ・カン・ディフェンス (1. e4 c6) であり、それに対してもフィッシャーの勝率は良かった。フィッシャーの最悪の記録は、フレンチ・ディフェンス (1. e4 e6)、特にワイナウアー・ヴァリエーション (1. e4 e6 2. d4 d5 3. Nc3 Bb4) に対してだった。フィッシャーは、ワイナウアー・ヴァリエーションは 3. ... Bb4 と ... Bxc3 の2手をかけたビショップと引換えに黒のキングサイドを露わにするので良くないと主張した。後にフィッシャーは、「私はやがてワイナウアー・ヴァリエーションが良い変化だと認めざるをえなくなるかもしれない。しかし、それは疑わしい! ポジションは悪く、キングサイドが弱い。」と言った。
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